#105「やりたがりの部下を制御する」

非常に仕事熱心な部下がいます。
普通は困らないのですが、この部下が何もかもやろうとして困る、というお話をしたいと思います。

単位仕事量を自分で把握できていない

この部下は私の一年下なだけなので、40歳を超えています。
これぐらいの年齢になれば
自分の仕事量
つまりは、どれぐらいの時間すれば
どれぐらいの仕事ができるかを把握しているものです。

しかしこの部下はこれができていません。

社外に出かける時、帰社予定時間を書いて出ますよね?
必ずその時間よりも遅く帰ってきます。

今月中には終わると言っていた仕事は
2週間以上は伸びて終わります。

先日、ストレングスファインダーを受けたので
そういう時間管理ができない人がいるというのはわかっているのですが
実務上、結構困ります。

本人も意識しているようなのですが、
やはり時間把握が難しいようです。

やりたいことを全てしようとする部下

仕事を長くしていると
仕事そのものが楽しくなる時があります。

できなかったことができるようになる。
顧客から信頼されて頼られる。

そんな時は仕事が楽しくなるものです。

この部下も、今仕事が楽しいようです。

お客さんが困って頼ってくれて
なんとかしてあげたい・・・
さらに、費用も悪くない。

そうなればやりたいのは解ります。

しかし、その仕事をするリソースが足りない。

自分の時間管理ができず、仕事が楽しいので全部やりたい。
そうなってしまうと・・・
やりきれないほどの仕事を常に抱えることになります。

気持ちは分かりますが、こうなると彼一人の問題ではありません。

会社として仕事を受けている以上、やり遂げなければならない。

そのために、他の部門の仕事を止める
あるいは、掛け持ちでやってもらうなどして
サポートする必要がでてきます。

仕事をやりたいという気持ちは上司としてうれしいのですが
部門全体を上手く機能させなければならない立場としては
いろいろと大変になります。

常に全開で仕事をするリスク

全力で仕事をする。

これだけ聞くと良い社員のように思います。

しかし、これは結構リスクがあります。

学生の頃、テストの前に一夜漬けで頑張ったりしますよね。
でも、これは一時的だから有効なのであって
この状態がずっと続けばパフォーマンスは下がります。

仕事は短期的にするものではありません。
会社員であれば1日8時間
年間240日ぐらいの長くずっと続けるものです。

ですから、一時的に集中してしまうことは仕方無いとして
常に全力で仕事をし続けるというのは
本人の健康面でもよくありませんし
パフォーマンスも落ちると思います。

7割8割で、ぼちぼち仕事してくれるのが
管理している側からしても安心できる状態です。

さらに、彼の場合は残業もして、休日も仕事して
それでなんとかやっているというのに
さらに新しい仕事をとりにいこうとするのです。

やる気の部下に仕事をするなと諭す辛さ

このような状態になったので
先日私は彼と話しをしました。

仕事にやりがいを感じてやってくれているのはうれしい。

しかし、このままでは自分の健康を害する。
労働条件が悪い状態のまま
続けさせるわけにはいかない。

さらに、他の人にも負担を強いることになる。

今やっている仕事がちゃんと片付くまで
次の仕事はとらないでやりなさい。

ということで説得しました。


この対応は辛いものでした。

やる気の無い社員をやる気にさせるのも大変ですが
逆にやる気がありすぎる社員を
抑えるような説得をしないといけない

管理職なんてやるもんじゃないなあ・・・と思いました。

仕事だけしていたい・・・・

みなさんの頭に浮かぶ仕事ってどんなでしょう?

私にとっての仕事とは、手足を動かして働くことだったり
PCに向かって解析をすることだったり
文章を書いたりすることです。

私が今やっている仕事の大半はマネジメントです。
自分ではない他人を制御することです。

自分でさえ御しきれないのに
他人に思ったように動いてもらう。

さらには、その本人にも
会社にとっても
良い結果となるように・・・

こんな難しいことはありません。

難しいから辛いというより
向いている、向いていないでいうと
私には向いていない気がします。

私は一人で自分の興味の赴くまま
突き詰めていく”最上思考”という特性のため
本来他人に興味がありません。

もちろん、共に働き、成果を喜び合うこともいいのですが
自分には向いていないなあ・・・と考えさせられました。

定期的にこんな感じで
マネジメントが向いていないと思い知らされるので
やっぱり、一人でフリーランスになりたいと思ってしまうのでした。

仕事をするときは、
やればいいものではなく
バランスを考えてね!
という、お話でした。

本日もご覧頂きありがとうございました。

ではではまた

#ライフワークバランス
#マネジメント


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