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フィッシャーマン・ジャパン担い手担当・渡部更夢

2021年にフィッシャーマン・ジャパン(以下FJ)へ新入社員として入社した渡部更夢さん。大学生時代に石巻と出会い、漁師と出会い、どっぷり水産業に浸かりながら働いています。

■自分の志とフィッシャーマン・ジャパン

秋田県湯沢市で生まれ育った渡部さん。大学に進学するために地元を出た後、「生まれ育った地元のような田舎を元気にしたり、その地域の中で生きていける人を増やすことをやってみたい」、とふと思ったことが、彼が地域に興味を持ったきっかけでした。

千葉大学園芸学部で造園や都市計画を学んでいた渡部さんは、研究室との繋がりで ”石巻” というフィールドで復興ボランティアを行っていましたが、「やっぱり重要なのは産業だな」と腑に落ちるタイミングがあったと言います。
石巻にとって水産業という産業はなくてはならない存在。そして、ずっと守っていかなければならないものなのではないかと感じたのです。地域を元気にし、気持ち良く過ごせるためには、産業を変えることが最も大きな要素だと渡部さんは気付きました。

そしてその後FJのインターンプログラムに参加したことが、渡部さんにとって海や水産業に関わる初めの一歩になりました。そしてそのまま長期インターンとして本格的にFJの一員となり、より深く水産業と関わるようになっていったのです。


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大学を卒業したのち、大学院に進学し、海外の水産業を見るためにイタリアの漁村部に留学、そして帰国後魚屋で働いたり、インターンをしたり、サーフィンを覚えたり(笑)などしながら石巻に住み続け、卒業後FJに正式に入社しました。
生産者として関わったり、獲れた魚を売る役割もあった一方で、なぜ自分が居続けたい場所としてFJを選んだのでしょうか。

「震災で物も人の命も奪った海と、それでもまだ一緒に生きている漁師さんを素直に格好良いと思えた。それに、ここまで水産業のことだけをやってる会社って他になくて。こんなに産業にコミットできるのはやっぱりFJしかないなって思った。」

彼がやりたい、やるべきだと考えることは、この水産業という"産業"を持続可能なものに、変革させること、そのためのありたい自分の姿は、生産する側ではなく、マクロな目線で水産業を見て活動することでした。

しかし、彼はFJにいること自体にこだわりを持っているわけではありません。
「FJは自分の志の一部。自分の中の目標と仕事が混じり合っている一部分みたいな感じ。」

産業を良くしたい、だから水産業を持続性のあるものにしたい、FJはそんな彼が描く未来を作るための一つの手段なのです。

■これからの未来をつくるために

渡部さんは担い手育成チームの一員として、水産業が未来に繋がっていく産業にするために寄与できるような人材を育てるために、奮闘する日々を送っています。石巻や他の地域の若手漁師を支える活動もしつつ、漁業の繁忙期を重ね合わせて通年で仕事がある働き方について現在は構想を練っていると言います。

漁師の場合、収穫の時期と育てる時期は忙しく人手が必要ですが、閑散期も存在します。通年で人を雇うということが難しい職種でもあるのです。そこで日本全国の漁師のもとを渡り歩きながら、人手を求めている漁師に一定期間雇ってもらう働き方も需要があるのではないか、と彼は考えます。

ただ漁師の数を増やすことが目的ではなく、どうしたら日本の水産業が持続的なものになっていくか。そして、どうすれば日本における水産業へのイメージが払拭され、職業の一つとしてより選択しやすいものになるのか。渡部さんは試行錯誤し、海と向き合いながら日々を過ごしています。


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■自身の志を忘れずに

「FJはミッションである新3K(カッコいい、稼げる、革新的)っていう部分からぶれていなければなんでもチャレンジできる職場だと思う。」
渡部さんは自身の志と、会社のミッション、ビジョンどちらとも意識しながら、そしてその先の自分の中でのイメージを大切にしながら、日々仕事に取り組むことが大切であると言います。

「自分がやっていることは、きっと将来、あの漁師さんの仕事をこう楽にするだろう、とか、あの人が喜ぶだろうというイメージを持ってやっている、そんな良いイメージが広がっていけば、水産業は良くなると思っている。イメージする先の人間はひとりひとり違っていい。FJという一つの団体があり、ビジョンは存在するけれど、そのための手段として自分が必要だと思うものは進んでやっていきたい」と渡部さんは考えます。


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