見出し画像

【永久保存版】初心者でもゼロから分かる。スクワット講座


今後、フィッシャーマンの公式サイトを開設する予定なので、その際はこちらの記事は、サイトへ移行します。


【シューズ】ランニングシューズは絶対にNG

画像1

シューズは、クッション性が低く(ソールが固く)、足にフィットするものを選んでください。絶対にソールが柔らかいシューズでやらないように。私は筋トレを始めたばかりの頃、ジムに用意するシューズを間違えて「まあ大丈夫だろう」とランニングシューズで高重量のスクワットをやった結果、バランスを崩して怪我をしかけたことがあります。特に高重量を扱うスクワットは、ソールが柔らかく安定感が低いシューズは危険なのでやらないように。

もちろん専用のシューズを使用すると良いですが、そこまで本気でやりたくないのであれば、足袋(ワークマンの健さんがおすすめ)、フットサルシューズ、スニーカーなどでも大丈夫です。特にフットサルシューズは安価でデザイン性が高く選択肢も多いので良いのではないでしょうか。

ウエイトリフティング専用のシューズの良いところは、踵(かかと)が少し高くなっているので、フラットなシューズよりも、スクワットの動作がスムーズにできる設計となっています。1万円程度が購入できるので、長い目で見るとお得かもしれません。


STEP1:セーフティーバーとラックの高さを設定

画像2

この辺りはわざわざ教えられなくても感覚的に分かる内容だと思いますが、大半の人は補助してくれる人がいない状況でスクワットやると思いますので、安全面についても説明していきます。

ラックは自分の身長に合わせてセットします。膝(ひざ)を少し曲げて担いだバーベルを、膝を伸ばせばラックから外れる高さに調節しましょう。ラックの高さが高すぎると、スクワットを終えてヘトヘトな状態でバーベルを元に戻す時に、なかなかラックにバーが戻せなくなく苦しみます。大量の酸素を消費して酸欠状態になっているであろうスクワット後にはかなり危険です。

セーフティーバーは深く沈んだ時のバーベルの高さよりも少し下にセットします。高すぎれば、当然ながら動作の邪魔になりますし、低すぎると転倒した時やバーベルを上げられない時に落差が大きくなり怪我のリスクが増します。

スクワットは高重量でやる場合、動作の途中で力尽きてバーベルを上げれないことが多々あります。その場合は、フォームを崩してまで無理に上げようとせず、ゆっくりとセーフティーバーにバーベルを降ろすようにしてください。無理をして上げようとすると、関節を痛めたり転倒して怪我をする恐れがあります。そういった面からラックとセーフティーバーの高さの準備はスクワットにおいて大切です。


STEP2:バーベルを担ぐ

ハイバーとローバーのどちらを選択すべきか

画像3

どちらで良いですが、最初は特に理由がなければ、ローバースクワットを選択すると良いでしょう。

スクワットは、高い位置(首の根元)でバーベルを担ぐ「ハイパースクワット」と、低い位置(肩の下)で担ぐ「ローバースクワット」の2種類あります。それぞれ力学的な要素と働く筋肉が異なるのでトレーニングの効果も異なります。

ジムでトレーニングをしている人の8割程度は、ハイバースクワットを選択していると思いますが、私の意見としては、比較して効果的であるローバースクワットおすすめします。

画像4

ローバースクワットは、お尻、ハムストリング(脚の裏側の筋肉)がより鍛えられる方法です。ハイパースクワットよりも、股関節の可動域を広く取ることができるので、トレーニングは効果は高いと言えます。また、膝(ひざ)の怪我を心配している人は多いと思いますが、動作で働く筋肉の構造的にみると、ローバーの方が膝関節の安定性が高くなります。なので、特に理由がないのであれば、ローバースクワットを選択することをおすすめします。このページではローバースクワットの方法を解説していきます。

一方で、ハイパースクワットは、大腿四頭筋(脚の前側の筋肉)がより鍛えられる方法です。大腿四頭筋を鍛えたい場合は有効だと言えます。もしくは肩関節が硬くローバースクワットのグリップ方法ができない場合も、ハイパースクワットを選択すると良いでしょう。


①【担ぐ】バーベルの位置は肩の下

画像5

ローバースクワットでは、肩の下(肩甲骨の真ん中)辺りでバーベルを担ぐイメージです。肩の少し下(肩甲棘の下)にバーベルが位置するように担ぎます。肩甲骨を触ると出っ張り(肩甲棘)があります。そのちょうど下にバーベルを位置させると安定します。

おそらく初めてスクワットをやる人にとっては、思ったよりも低い位置だと感じると思います。初めてスクワットをやる場合は、ハイパースクワットの位置(首の根本)で担ぐ方が自然に感じると思います。


②【グリップ】バーベルを背中と手で挟むように握って胸を張る

画像6

手はバーベルの「下ではなく上」に。上に握って背中と手でバーベルを挟むようにします。こうすることで、担いだバーベルが手と背中に挟まれて安定するからです。バーベルを握ったら、次に胸を張って上半身の姿勢は完成です。

この時、肘(ひじ)が手よりも内側にあるか確認しましょう。肘が内側にあるということは、背中がタイトに締まるのでバーベルがより安定する姿勢となります。

画像7

肩周りの関節が硬い人は、腕を開きすぎていないか注意しましょう。体が硬い人は最初はローバーのグリップ方法で苦労することになります。私も肩周りが非常に硬くなかなか辛いです。どうしても難しい場合は、最初は妥協してハイバースクワットをやっても良いかもしれません。

グリップの位置が決まったら、ラックからバーベルを持ち上げ、後ろに下がって動作を始める位置まで移動します。


③【スタンス】肩幅程度に開き、足先を約30°外へ向ける。

スタンスは踵(かかと)がちょうど肩幅程度になるようにします。スタンスが広すぎると、内転筋群へ負荷がかかりすぎて動作が難しくなります。また、鼠径部を怪我することになるので注意しましょう。パワーリフターのフォームを見ると、かなり広いスタンスを取っている人もいますが真似しないように。彼らはギア(圧縮スーツ)を着用しているので、このフォームができるのです。

画像8

そして、足先は約30°外側に向けます。おそらく考えているよりも、足先を外側に向けることになると思います。スクワットの動作は、膝を真っすぐ前に曲げると膝関節を怪我することになります。なので、スタートポジションで足先が外に向いていることが重要なのです。


STEP3:動作

①お尻を後ろに突き出して、体を前傾・足を外に開きながら深く沈む

画像9

足は外へ向けて、深くしゃがみます。スクワットは深さが大切なので、しっかりとお尻を沈めてください。股関節を膝よりも低い高さくらいまで深く下げましょう。深くまで沈むことができないのであれば、見栄を張らずにさっさとウエイトを下げるように。ジムで無理な高重量で極端に可動域の狭いスクワットをやっている人がいますが真似をしないようにしましょう。また、お尻を後ろに突き出すイメージで動作をすると上手くできると思います。

注意:膝(ひざ)は外に向けて沈むように。

画像10

脚を開く方向は外側に向けるようにしましょう。30°程度開いた足の方向をそのままに外側に向かって膝を曲げます。初心者で本当によくあるのは、膝(ひざ)を真っすぐ前に曲げてしまったり、内側に入れてしまうことです。膝は内側に入ってしまうと怪我の原因となります。意識的に外に向けて脚を開くようにすると良いでしょう。

注意:動作中、バーベルは常に重心の上に。

画像11

動作では常にバーベルは重心の上になるようにします。バーベルが重心の真上にあるということは、力学的に最もロスのないフォームとなるからです。これはデッドリフトでも同様に高重量を扱う種目では重視される要素です。

なので、ローバースクワットを初めてやる場合は、おそらく思っている以上に上半身を前に倒すものだと感じるでしょう。おしりを後ろに突き出して、体を前傾させるのです。ハイパースクワットやフロントスクワットでは、上半身を直立させて行いますが、ローバーではかなり前かがみの姿勢になります。

注意:膝(ひざ)がつま先よりも前に出るかは気にしなくてよい。

画像12

スクワットでは「膝が前に出ると怪我をするから気をつけろ!」と言われますがそれは間違いです。膝がつま先よりも前に出るか出ないかは胴体と脚の長さによって決まるからです。要はバーベルが重心の真上にあることがスクワットのフォームにおいて大切であって、その条件を満たすために、結果的に膝がつま先よりも前に出る人もいるし、出ない人もいるということが真実なのです。

画像13

また、パワーリフティング競技を見ても当たり前に膝はつま先よりも前に出ていますが、これによって怪我をするということはありません。ただし、一般的な日本人の骨格であれば、ローバースクワットでは膝がつま先よりも前に出ず、ハイバーでは出ることが多いです。


②バーベルを持ち上げる。

画像14

バーベルが常に重心の上にあるように持ち上げていきます。この時、バーベルを上に持ち上げるイメージではなく、お尻を上に持ち上げるイメージでやると上手くできます。こうすることで、ローバースクワットで重要な大殿筋とハムストリングを効率よく働かせることができます。

注意:ボトムでは停止ぜず、バウンドさせる。

ボトムでは停止しないように。お尻を下げたら、バウントするようにバーベルを持ち上げるようにします。これはベンチプレスと同様に、伸張反射という筋肉のバネの力を使う重要なウエイトトレーニングのテクニックです。筋肉は引き伸ばされたり縮みすぎると、力が弱くなる仕組みがあるので、ボトムポジションではこういった筋肉のバネの力で補ってあげる必要があります。仮にボトムで停止する場合、扱える重量が10〜20%下がることになります。

注意:膝(ひざ)が内側に入ると怪我するので注意。

画像15

膝が内側に入ってしまうのは沈む動作でもたまにありますが、注意するべきは、上げる動作の時です。特に筋トレ初心者が限界ギリギリのウエイトを扱っている時の上げる動作で、膝が無意識的に内側に入ってしまうことはとても多いです。なぜなら、この方が楽な姿勢だからです。

しかし、膝が内な側に入ると、膝に負担が掛かってしまいます。このフォームでスクワットを続けていれば、いずれは怪我をする日が来ると思います。つまり、ここまで読んで皆さんはお気づきだと思いますが、スクワットのフォームで注意すべきは、一般的に言われている膝がつま先よりも前に出ることではなく、膝が内側に入ることなのです。

参考
Starting Strength
STRONGER BY SCIENCE


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?