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うみステ3 感想

■前提

ネタバレ有り、
漫画版はEP8まで、原作はEP2まで履修済み。

全ての事象に触れているわけではないので
悪しからず。

また、 ■要素についての考察 では、
うみステで気づいたことをキッカケに
現段階での考えを。


■全体

○構成

今回は漫画版をしっかり読み返してから初回観た。
漫画の時点でも 内容に手を入れているだろうに、

さらに舞台でも上手に個々の話が要約されてた。
けれど本当に「美味しいところ(台詞や動き)」 は残していた。

特に後半部分は前半と比較したら丁寧という印象。

さらにすごいのが、要約してるのに泣けたという事実……。

○演出

・進化

EP1から生で観ているのだけど、
EP1の時からは考えられないくらいの進化……。

以下はその一例。

・板を使用して船、壁などの状況を説明
・板に映像を投影することでその印象を強める
・幕を舞台上に増やし、表現の幅を広げる
・盆を活用して数珠繋ぎの密室を視覚化する
・赤いキラキラの頻度を増やす

などなど

・答えの提示

EP2だと匂わせレベルだったものが、
EP3だと割とモロに見せてきているところがある。

これまでのうみステもそうだが、
漫画版を最後まで読んだ後
改めて3を舞台でみて、その巧みさに驚いた。

相当な数のヒントを出してくれていたと……。

初めてうみねこに触れた時、
なぜ、ベアトの正体に気付けなかったのかと悔やんだ。
(とはいえベアトは戦人に解いてもらうことを望んでたんだよなあ)

■細かい所

○演技

・エヴァ・ベアトリーチェ

エヴァトはまじでエヴァト、怪演だった。(語彙力)
戦人と同じ気持ちになった。

(初回公演を観た時、明日以降が心配になるくらいには
 すごいエネルギーを感じた)

エヴァトの悪魔の笑いが今までのEPのベアトのそれで、
積み上げてきたものだというのを改めて感じた。

千秋楽。
声の枯れ(なのかわざとなのか?)すらも
演技に取り込んでゲスさを増していく魔女、
エヴァト……

発言に濁点゛が付いたような話し方、最高だぜぇ……

誰かがTwitterで呟いてたので千秋楽で確認したが、
推理パートでのエヴァトの立ち方は
確かに黄金夢想曲の待機モーションのそれだった。

・ベアト

千秋楽。
もうこれで最後だと思うとより泣けた。
「魔女に……なった……!」 「魔女で……いたいのだ」
ベアト~~~~~~~(号泣)

(多分 「魔女でいたいのだ」の時は
 戦人しか表情見えてないっていう……
 円盤だと分かる?)

裏切るって分かってても泣いた。
(以下その理由の考察。おまけ)

というのは、
要約すれば「黄金の真実」なのだが、
「自分が物語を見ていて思ったことは残り続ける」
これに帰結する。理由は以下の2点。

・作中で語られた「有限の命」や
 それを尊く思う気持ちそのものは
 ベアトの裏切りで失われる訳ではないのでは?

・ベアトが嘉音たちを守ったあの時、
 ベアトが100%演技でも少なくともあの時、
「本当の魔女に成った」で
 自分は感動したというのは心の中に残る

➡作品全体についてもっと言えば、
 この時点で命について描いたからこそ
 EP3の最後の最後でどんでん返しが生きる。
 さらに長い目で見れば「命の有限性」は
 ベアトの正体やその精神性の伏線になっている。

おまけ~

○演出

・アニメ的演出

オープニングラスト、
舞台左上に幕が降りてうみねこのロゴが出てくるのが
最高にカッコイイ。

アニメのオープニングのよう。

・魔法/戦人の赤の蜘蛛の巣の表現方法

楼座と真里亜が空を飛んだり
戦人が最後蜘蛛の巣に囚われたりするところは
ワイヤーでつるすのではないかと予想していたが、

実際はプロジェクションマッピングや紐を活用していた。

しかし魔法の本当の意味からすると、 あの表現で正解な気もする。
結局人間は地べたに…………ということなのだろうか?

・ゲストハウスで絵羽が悩むシーンの見せ方

エヴァトとの対話で、絵羽は以下のように動いた。

話の流れに沿って舞台上で動く

最初と最後は同じ位置に座る

これは舞台の「見せ方」で すごいなと思った。
とにかく自然。

・同時に起きたことを説明する見せ方

過去のうみステでもあったかもしれないが、

舞台の上下を活かして
「同じ時刻に違う場所で起こったこと」
一度に説明してる箇所。

これは舞台ならではだと思った。

上で絵羽の部屋、下で薔薇庭園というのがそれにあたる。

・赤色のキラキラで血を表現

キラキラしてる赤色の紙吹雪?で
血を表現するのはすごくオシャレで残酷で、
うみねこにぴったりだと感じた。

(厳密にはEP1からあったけども、
 今回は多用されていたため、改めてそう思った)

・犯人の説明時に嘉音不在

千秋楽では、
戦人がトリックを説明する時、嘉音だけ不在だった。
登場が間に合わなかったのか、それとも……ニチャア

・嘉音が朱志香を導くシーンの美しさ

二人の手が触れ合いそうで触れ合わないのが良い。
心で通じ合っているのだな、というメッセージ性を感じた。

朱志香の手が上、嘉音の手が下というのも、
二人のお嬢様・使用人という関係を示していてとても良い。

・お辞儀する源次とロノウェ

源次の死亡直前、
源次とロノウェが互いを見て同時に、
同じ姿勢、同じタイミングでお辞儀 m(__)m m(__)m

○セリフ

・キーワードが強調されて見えた

舞台で観る事で
セリフに意識が向いたからなのか、

絵羽とエヴァトの間にあった「約束」「魔法」
いとこ組の海のシーンに繋がり……というのが
浮き出て「視えた」気がする。

どちらも大事なキーワード。

・生身の人間が有限の命を語る

「俺たち人間は魔女と違って生まれてから
死ぬまでの有限の時間を精一杯生きている」

舞台上で生身の人間が言ってくれると
グッとくる。うまく言えないが……

自分も人間であり、あの場にいる人は
みな一生懸命なのだと言ってくれていたような気がした。

○EP4告知

・確定演出キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

(確か)初日、
キャストの挨拶後に

縁寿「ハバナイスデイ、シーユーアゲイン」
自分「えっ!? もしかして……」

PV流れ始める
自分「確定演出キタァァァァ!!!」

○最後の挨拶

千秋楽、
戦人の最後の言葉でまた泣けた。
EP8までやってほしい!

(……もしや、川隅さんはEP8まで知っている?
 なのによくEP3の演技ができるな……役者さんすごい)

■購入したパンフレットで気づいたこと

・写真

全て話すのは無粋なので言わないが、
見る人が見れば分かる。

気づいた時、
うみねこオタクがうみねこオタクのために
作ったのだと改めて実感……。飯3杯は行ける!

・誕生日

バタフライ・アトモスフィアの
紹介の情報として選ばれた情報。
上演後も「07151129を忘れるな」というメッセージ?

・舞台版1と2との違い

‐EP1
 匂わせはなさそう(に見えた。
 なんか見逃してそうでこわっぴねー)

‐EP2
 ミスリードを誘ってるような載せ方
 (夏妃説、朱志香説など、
  よくネットで言われてた説をそのまま)

しかしEP3のパンフレットは
「「そのもの」」なのだ……。

■要素についての考察

・真里亜が薔薇を気にする理由

(なぜか今回やっと気付いたが)

真里亞がしおれた薔薇を気にするのは
多分、虐待を受けていた自分と
重ねてたからだったんだなと。

自分=薔薇、楼座=風雨、といったところか?

・EP3の時点で戦人はベアトの正体に気づく?

屁理屈混じりとはいえ、 エヴァトとの論戦の時は
「戦人、ベアトの正体も分かるのでは?」 とふと思った。

しかし今思うと
あの時の目的はベアトを暴くのではなく
エヴァトを人間であると論破することだったし、

ゲーム盤が大分進んでたから
犯人を絞れた状態での論戦だったなと。

戦人が強気だったのも大きいかもしれない。

以下、もう少し踏み込んで考えてみた物。おまけ。

しかし魔女の出す謎や正体を暴く、
という感覚は掴めたのではないか、とも思う。

後は 魔女の思いの根本に「気づく」かどうかで、
考え方の方向性は良かったように思える。
……とすると、
やはりこれ自体もベアトの作戦、という気が。
謎を作り、その解き方を教え込み、
最後は思いに気付いてもらうのを待つと……

しかし結局、戦人は時間切れ

・エヴァトが人間に戻りたくない理由

要するに作中で絵羽に言っていた、
「全部あなたの責任ってことになるわね」
ということなのだろうか?

つまりEP8のヱリカの
「黄金郷は〇〇の国!」 論法と同じ、

魔女であることを否定されたら
事実そのもの(絵羽自身が殺人をした)を直視することになる。

そして、
その罪の重さに耐えられない
”あらかじめ”分かっているから…… なのだろうか。

・うみねこでの「蜘蛛」と「蝶」の意味

自分なりに要素の意味を考察。

▼蜘蛛
 悪意、頑なな心

▼蜘蛛の糸
 理屈、心のない事実(赤き真実)

▼蜘蛛の巣
 理屈や事実で四方八方を塞がれた 逃げ場のない状況

▼蝶
 心、幻想、魔法、純粋さ、自由

ニンゲンの””真理””を感じる……。

・「うみねこのなく頃に」の構造

作中ではベアトリーチェが戦人に、
現実では竜騎士先生が我々に、

ベアトリーチェという謎を提示、
解き方や考え方を教えていく。

……こういうことなのではないか?と改めて。

■舞台外の写真の感想

語彙力皆無タイム。

・Twitterの写真にベアト降臨

公演が終わりに近づくと
Twitterのキャストさんの写真に
ベアトが出てくれるようになるのがとてもよいなと……。

いよいよ黄金郷への扉が!?(どういうこと?)

・バトベア成立か?

本編はそうでもないが、
Twitterでの写真では戦人とベアト、もう夫婦……
これは期待しちゃうぜニチャア(?)

・ベアトとなっぴー

ベアトと夏妃、蔵臼が同じ写真に……。
ここは黄金郷か?
目を疑った。そして昇天。

■個人的に気になったところ

以下はゲロカスないちゃもんタイム。

・カットされた下り

時間や語りの制約があるのだろうが、
以下がカットされていたのは個人的には残念。

・九羽鳥庵での
 ベアトの「動物園が見たいのだ」 ←特にコレ!

・ベアトが真相を口にするときの語り
 
 エヴァトの「黄金も魔法も」〜
 ベアトの「黄金でも魔法でも 手に入らぬものがあると知れ」

うんまあただのワガママですねハイ。

・金蔵が焼け死ぬところの演
自分なら以下のようにしそう。

魔法の謎の力で突き飛ばされる
(という動き)
or
ベアトリーチェに抱きつこうとして

舞台奥へ

幕が下りて焼け死ぬ

尺も限られているし
自然に見せられるように考えてはいたのだろうけど、
最終的にあの形でGOしたのだから、
突っ込むのは無粋な気もする……。

もしかしたら
「なぜあんなに不自然な演出なのか」を考察しろ
という意味なのかもしれない……。

(ゲーム盤開始時点の金蔵の状態を考えると
 むしろその方が自然かも……)

※あくまでもド素人の勝手な意見感想です……
 むしろ3時間という制約の中、
 よくあんなに上手に濃縮して上演出来るなと……。

■最後に

舞台版EP4は二部構成、ということで
さらに時間が増える!
期待が高まるぜええ!

EVE、そしてEP4上演の9月を楽しみに待ってます!

他にもうみねこ・うみステ関連のnoteを書いてますので、
よければご覧ください!

うみステ EP2 EVEの感想も書いてます。
(EP2は編集中です。他の公演はメモがないため書けません泣)

また、うみねこについても
好き勝手に考察させていただいてます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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