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漁港めぐり【その3】

私が研究対象としている単生類は魚類の体表や鰓に寄生しています。そのため、調査の第一歩は魚を取りに行くことから始めます。最近は釣りよりも、市場での購入がメインになっています。ここは、前回の道の駅と同じ日に訪れた場所です。

ふれあい市宿毛

高知県宿毛市にある特産品を扱う即売所です。結構慌てていたので詳細はわかりませんが、ここでも、地元の魚や野菜などが並んでいました。少なくとも魚はその日にとれたものでしたし、地元の食材がとても安く売られていました。

今日のお魚 その2

ヘダイ×6

テンジクタチ

ここも、レシートに個別の値段が書かれていなかったので個別の魚の値段は分かりませんが、150,350,500円”となっていました。

検査の結果

食用としても有用なマダイには、かなり多くの寄生虫がついていることが知られています。その中でエラに寄生するBivagina tai(和名:マダイソウチツムシ)という単生類がいます。この単生類は、エラから宿主の血液を吸って生きています。そのため、養殖場などの魚が密集したところでは大量発生して魚病の原因となります。今回は、マダイはいませんが、その親戚のヘダイが得られました。私は、昨年の春にヘダイからマダイソウチツムシとそっくりの単生類をみつけました。しかし、DNA解析の結果、マダイソウチツムシとは別の種であることがわかりました。そのため、標本数を増やして形態的な特徴を記録すれば新発見になることから、今回ヘダイを大量に入手できたのは幸いでした。しかも、かなりの数の単生類を得られたのでこれからが楽しみです。

最後に

ヘダイは刺身と唐揚げにして美味しくいただきました。マダイに比べて冷遇されている魚ですが、とても美味しい魚です。お店で見つけたら一度食べてみてください。

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