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五感をフル活用するディナー

こんにちは。
今日は先日行ってきた、ワインと魚菜料理のペアリングディナーに行ってきて感じたこと、考えたことを書き留めます。


ことの始まりはクラウドファンディングから。
京丹後市にあるワインのお店が改装するためのクラウドファンディングをしていると知ることから始まります。

その中で縄屋さんとのペアリングディナーのリターンを発見。
縄屋さんは食べログアワードを何度も受賞され、ゴ・エ・ミヨという美食ガイドにも載っている名店。


いつかは行ってみたいと思いつつ、いい店だろうからいついこうか、と考えあぐねていた時にちょうど見つけたクラファン。
これは、と思い即座に選択しました。


◯店内に入った瞬間に感じる香り

こちらのお店、懐石料理に近いと前置きしながらも、薪を使った料理を提供するため、少し変化をつけている、と女将さん(と勝手に呼ばせてもらいます)が説明してくださりました。
店内に入った瞬間にふんわり薫る薪の香り。
木のカウンターや、キッチンの手元だけ見えるように加工された目隠しの竹、襖や壁紙まで自然素材が使われており、照明も程よく落とされて、柔らかい雰囲気です。

席について待っていると、パチパチという薪の音とゆらめく炎が見えます。
そして、女将さんがお店の説明をしている間にご飯が炊けるいい香りが漂います。
空腹もあいまって、高まる期待感!

今回はワインのペアリングということで、ワインソムリエの由良さんもカウンターに入り、ドリンク作りやメニューと合わせた飲み物を一つずつ丁寧に説明してくださりました。

◯味覚だけじゃない料理の世界

いわゆる「いいお店」に来たのは初めてだったので、楽しみでもあり、少し緊張もしていました。
料理の味やスタイルについて、語れる程の経験も多くありませんが、それでも本当に素晴らしい体験でした。

料理を待っている間にも調理の音が聞こえたり、捌く、切る、盛り付けるなどの手元が見える様に作られたキッチン、そして目の前に運ばれてきた時の器と盛り付けられた食材の組み合わせ。
食べる前から視覚や聴覚、嗅覚を刺激されて、食べることへのワクワクが高まります。
そして口に運ぶときの香り、一口食べた瞬間に広がる香り、噛んで飲み込んだ後に残る香り。
どのタイミングでも色々な食材の香りがして、それでいてぶつかり合っていない。
メニューによって温かいものと冷たいものがあり、味覚+触覚も刺激されます。
そこにワインも加わって、華やかな香り、後に残る香り、スキッとした飲み心地など、料理に合わせてセレクトされたもので、料理との相性がバツグン。

食べる、飲む、という行為がこんなに五感をフルに使うものなのか、と驚きでした。

◯纏う空気がお店の雰囲気に反映される

料理やお酒が美味しかったのももちろんですが、そこに加えて女将さんやソムリエの由良さんの接し方、佇まいが本当に優しくて、柔らかく、素敵なお人柄なんだろうな、と感じました。
お酒を注ぐ時、食事を下げる時に一言、二言声をかけてくださったり、お酒の説明をしてくださったり。
そのお陰で緊張がほぐれ、楽しい気持ちでその場にいることができました。
もちろんお酒の力もあると思いますが、緊張していたらきっと美味しく食べることも飲むこともできなかったでしょう。

いいお店、と言われるお店は料理ももちろん、お店の雰囲気、その人の佇まい全てが合わさって作られるものなのかしら、と感じた体験でした。

おわり。

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