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インド ラジャスタン州2(ジャイサルメール)    長距離(夜行)列車事情とキャメルライド 2019 09 #10


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ジャイプルから夜行列車に乗りジャイサルメールに向かった。

ここで長距離列車の説明を少々。
長距離列車にはクラスが設定してあり、
良い順に、
1A, 2A, 3A, SL(sleeper class), GN(general)
がよくある構成である。
3Aまでエアコン&寝具(ブランケット+枕)つきで、SLは扇風機&ブランケットなし、GNは席がほとんどないようなごった返し車両(危ないので現地人しか乗らない)、という感じである。
3Aまでは経済的に余裕がある人または外国人観光客、SLとGNは一般庶民のクラスとも言えるようだ。
この旅の座席は2Aか3Aが多かった(SLがどれくらいあったかは覚えてない)ので大きな不便なく過ごせた。

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両側3段ボックスは昼間は2段目を倒して2, 3人横並びで座る感じになる。上段だとそのまま寝たままでいてもいいのはありがたかった。


23時、初の夜行列車がやって来た。クラスの位置が分からないので慌てて探す。3Aを見つけ乗り込む。通路が狭いし、荷物は多いしで席に着くまでが大変だった。

ジャイプル-ジャイサルメール間で乗った3Aというクラスはカーテンなしの両側3段+通路側に2段のボックスとなっている。
電源はボックスに1つと通路側に1つ。電気が通っていないことも多々あった。なので乗車する前に駅で充電しておく必要がある。(駅の充電はまあまあできる)

ボックス横の梯子を登って最上段が本日の寝床。中段、下段よりは高さに余裕があって良いし、貴重品は手元に置いておけば盗られにくい。

席はというと寝れないほど硬いということもないので、慣れれば全然いけた。空港泊、機内泊を繰り返していたので大抵の所は寝れるようになったのはおおきかったと実感した。しかし、車両の幅が狭いので173cmの私でも足が少し出てしまい、通行人の邪魔になってしまったのは申し訳なく感じた。

最上段の大きな欠点はいくつかある。
冷房&扇風機のコンボは相当なのでブランケットが頼りの綱である。パーカーとブランケットを頭まで被って装備完了。これを怠ると確実に風邪を引く気がした。
それと下段の下にキャリーケースを入れるため時間潰しに必要な物をその都度取り出すのはとても面倒だった。

たっぷり睡眠をとり、9時頃に起きた。下車していった人たちはシーツとブランケットを適当に片付けて降りていったようだ。

ジャイサルメールに着く。デリーやジャイプルよりも「砂っぽさ」を感じる。タール砂漠にやって来た。ここからさらに砂漠に入っていくことになる。

ジャイサルメール市街のホテルロビーで砂漠テントの人間と待ち合わせた。

この日は38-9℃の灼熱。東京のような湿度はないが、なにしろ冷房はきちんとしたレストランや客室でなければない。ホテルロビーは古いファンが回っているだけでとても耐えきれないくらい暑かった。
「◯◯(暑いで有名な地域)の人が出身地より東京の方が湿度があるので暑いって言ってた」みたいなツイートを見ることがよくあるが、東京はどこでも冷房効いてるんだからそんなの何も関係ないと以前から思っていたが、このときほど強く思ったことはなかった。東京よりインドの方が暑いのである。

冷水で頭を冷やし暑さに耐えていると砂漠テントに向かう準備ができたらしい。軽トラに人と荷物を乗せ、1-2時間ほどドライブ。砂の大地をひたすら進む。時折集落が現れ、また見渡す限り砂の世界。これを繰り返しているとテントが見えてきた。モンゴル遊牧民のゲルのような大きなテントが今夜の宿。ただの砂漠にただのテントでも実際に来てみるとテンションが上がった。

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しばらくするとキャメルライドをさせてくれた。砂漠と言えど赤土や大きな岩石が特徴的なところがあったり、砂粒が細かく黄色味が増した土砂で覆われているところもあった。

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ラクダ飼いの青年と色々な話をしながら小一時間散歩した。ラクダが歩く音と風の音しかしないところでとても清々しい気持ちになった。

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砂に飛び込む。こんなに砂で遊んだのは子どもの時以来。青年の連射撮影も見事だった。

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やがて陽が傾き、夜が近づいてきた。夕焼けを見るために別の宿に泊っている客はオフロードトラックで小高い丘にやってきたようだ。

夕焼けと砂漠、その向こうに見えるステップ。心が洗われるような景色だった。静かな砂の上であっという間に日が暮れていった。また一日が過ぎたことを実感した。画像13

帰ると宴会が用意されていた。現地の方たちが楽器や歌で盛り上げる。他の宿泊客と一緒に踊り、歌い、たっぷり騒いだ。
宴会で疲れ果てシャワーを浴びて眠りについた。

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翌朝ジャイサルメール市街に帰る。行きには気付かなかったが風車が林立している地域があった。この辺りは風力発電で電力をまかなっているのだろうか。人口が増加しさらに経済大きくなるインドでの電力事情は気になるところでもある。

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市街に戻った後は次の列車まで十分に時間があったのでジャイサルメール城塞と近くのジャイナ教寺院に行った。彫りが細かく床下から天井までびっしり彫刻が施されていたのが印象的だった。

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城塞の上から見ると住宅が広がったジャイサルメールが一望できた。

タール砂漠のオアシス都市・ジャイサルメール。
優しい人が多かったし、キャメルライドも楽しかった。
ただ、ただ、暑かった。あと、カレーがめちゃくちゃ辛かった(美味しかったけど)。


ジャイサルメールを満喫したあと、夕方の列車で次はブルーシティことジョードプルに向かった。

次回、ジョードプル!

今回もお読みいただきありがとうございました。
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