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自分がコントロールできる領域を拡張せよ


2023年1月31日(火)朝の6:00になりました。

2023年1月1日(日)から毎朝投稿をはじめて、はや1ヶ月が経ちました。

どうも、高倉大希です。




子どもたちは先生のことを「復讐代行」だと思っている節があります。

嫌なことがあったら先生に言いつけて、代わりに相手をこらしめてもらおうというわけです。


しかし、これをくり返していると、子どもたちは「相手を変えよう」と考えるようになっていきます。


「あの子のここが気に食わないから変えてほしい」

「あの子のこの言動が嫌だから変えてほしい」


こうして育った子どもたちは、大人になっても他者におなじことを要求します。

だからこそ、復讐代行を期待して話しかけてきた子どもにはこう尋ねるようにしています。


「あなたはどうしたいの?」


わたしたちは不合理なだけでなく、「予想どおりに不合理」だ。つまり、不合理性はいつも同じように起こり、何度も繰り返される。

ダン・アリエリー(2013)「予想どおりに不合理」早川書房


ここまでの話は「コントロールできないものをコントロールしようとしている」事例です。

基本的に「他者」はコントロールできません。

だからこそ「自分がどうするのか」を考えた方が建設的です。


ちなみに、子どもたちに「あなたはどうしたいの?」と尋ねると、大抵の場合は「仲良くしたい」という答えが返ってきます。

「仲良くしたいけれど、今のままでは仲良くできそうにない。だからこれから、もういちど仲良くなるための話し合いがしたい」

ここまで来れば、解決したも同然です。


今日の社会では、依然として「個」の思想が強すぎるのだ。決して全体主義に陥ることなく、わたしたち個々の人間が、個体としてだけではなく、同時に「種」としての時間を生きる認識が生まれるのにはどうすればいいのだろうか。

ドミニク・チェン(2022)「未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために」新潮社


一方で「コントロールできるはずのものをコントロールできないと思い込んでいる」事例もたくさんあります。

たとえば、「興味の有無」なんかはまさにです。



我々は、ついつい「興味があることはやる / 興味がないことはやらない」と判断してしまいがちですが

自分が知らない新しい世界は、大抵「自分の興味」の外側にあります。

そんな大きな世界とのコネクションを「興味がない」というたったそれだけのことで、自ら断ち切ってしまっているかもしれません。



自身の「性格」なんかも同様です。

「自分はこういう性格だから」と、ついつい「性格」を判断基準にして言動を決めてしまいがちです。

他者からしてみれば、あなたの「性格」なんて知ったこっちゃありません。


演劇は、人類が生み出した世界で一番面白い遊びだ。きっとこの遊びの中から、新しい日本人が生まれてくる。

平田オリザ(2012)「わかりあえないことから」講談社


自分がコントロールできる領域を拡張せよ。

このような優先度の転換が、生きづらさを解消していくのだろうなと思います。





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