イタリア語の関係代名詞 6 CHI と CHE
こんにちは Minori です。イタリア語の関係代名詞というテーマでお送りしています。前回に引き続き,今回も 関係代名詞 CHI を取り上げます。YouTubeで学ぶイタリア語。イタリア語なら,イタリア人に説明してもらおうということで,YouTubeにイタリア人が投稿している,イタリア語解説動画を翻訳しお届けしています。人によって,説明の切り口が異なるので,非常に興味深いです。今回は2本動画を取り上げます。まずはチャンネル Piazzasquare italiano から。
いえ,ちょっと待って?ここは,CHI だっけ?それとも CHE ?
こんにちは,私たちのチャンネルへようこそ。多くの学生が,関係代名詞の CHI と,CHE を混同しています。でも,心配しないでください。このビデオで,それぞれの使い方をすべてクリアにしますよ。ビデオの最後には,理解度を確認するためのクイズもご用意しました。是非,ビデオを最後までご覧ください。
関係代名詞というのは,共通の語を持つ2つの文を1つにするために使うものです。2つ目の文にある共通の語の一方が,関係代名詞に置き換えられるのです。今回は特に CHI と CHE にフォーカスします。
共通の語が,2つ目の文に置いて《主語》あるいは《直接目的語》である時,関係代名詞 CHE を使います。つまり,《同じ主語》をもつ2つの文を,1つの文にする場合,関係代名詞 CHE を使います。また CHE は,無変化で,語形変化しません。例を見てみましょう。
主語のmio fratelloを2度繰り返して,2つの文で言わずに,1つの文章にまとめて言うことができます。この場合,2つの文章に共通の語は,主語のmio fratelloですから,これを関係代名詞に置き換えます。すると,こうなります。
関係代名詞 CHE は,性・数 によって変化する il quale, la quale, i quali, le quali に置き換えることができます。つまり,CHE と IL QUALE は,2つ目の文の中の《主語》あるいは《直接目的語》が,置き換えられる関係代名詞だということです。
この CHE を使った文章は,次のように言うことができます。
では,関係代名詞 CHI に移りましょう。CHI は,次のように言いたいときに使います。
例えば …。
ここで一つ注意があります。le persone che と tutti quelli che を使う場合,動詞は3人称複数形になります。一方,le gente che または 関係代名詞 CHI を使う場合,動詞は3人称単数形を使わなければなりません。
また,CHI は疑問文にも使われます。
この文でも分かるように,CHI に続く動詞はすべて3人称単数形 ( vuole , ha )です。また, CHI は,ことわざでよく使われます。
ここまでは,理論的な部分でしたが,本題に入りましょう。理解できたかどうか確認する問題を用意しました。下線に入るのは CHI でしょうか CHE でしょうか?
答えは CHI です。
次の問題です。
正解は CHE 。
3問目です。
正解は CHE。
第4問。
正解は CHI 。
最後の問題です。
正解は CHE。
はい,ここまで CHI と CHE について解説しました。クイズにいくつ正解できたか教えて下さい。コメントお待ちしています。
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👧 はい,いかがでしたか?che は il quale にも置き換えられるという点,chi は,イタリアのことわざでよく使われるという点など,新情報?がありました。次はこちらの動画をご紹介します。
👧 私には,かなりお馴染み Stefano さんのチャンネル Learn Italian with Teacher Stefano からのご紹介。CHI と QUELLO CHE についての解説動画です。quello che … も,会話でよく使われる便利な表現です。
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以前のビデオで,関係代名詞 CHE と CUI について解説しました。今回は,別の重要な2つの代名詞 QUELLO CHE (厳密には,関係代名詞ではありませんが,同じ働きをします)と,代名詞 CHI について解説します。
こんにちは,ステファノです。外国人にイタリア語を教えています。
(ここでしばらく動画の宣伝が入りますので,はしょります(^_^;))
では,関係代名詞について少し復習しましょう。覚えていただきたいのは,イタリア語の関係代名詞は,《2つの文をつなげる》ために使われるという点です。したがって、基本的に関係代名詞は,関係節内の主節の要素を置き換え、そうすることで 2 つの文を接続します。
CHE は,その置き換える単語が,(関係詞節内において)《主語》または《直接目的語》の役割を果たしている場合に使います。一方,CUI は,他のすべての場合に使います。関係代名詞に置き換える単語が,《主語または直接目的語以外》の補語の役割を果たしている場合,つまり,《前置詞を伴う単語》を置き換える場合は, CUI が使われます。
次に QUELLO CHE について説明します。みなさんは,イタリア語では COSA や CHE COSA や CHE を使って,質問をすることができるのをご存知だと思います。これから話すのは,関係代名詞の CHE ではなく,CHE COSA の CHE です。私たちはこの CHE を質問をするときに使います。
そして,この COSA は,通常の文(肯定文)でも使うことがありますが,質問文(疑問文)でない場合は,QUELLO CHE を使うことが好ましいです。例をすぐにお見せしましょう。
この場合,QUELLO CHE は単に, COSA と同じ意味を持っています。Non capisco cosa stai dicendo. Non capisco quello che stai dicendo. は,同じ意味です。
この場合も同様に,Ho ascoltato con attenzione cosa mi hai detto. と言うことができます。
ここで,cosa は使えますか?と問われたら,はい,使えますと答えますが,すべてのケースで同じように機能するわけではありません。というのは,疑問文ではない場合,QUELLO CHE を使うことを,私はお勧めします。
また,quello che の代わりに ciò che という表現もありますが,ciò は,中性代名詞で,正直,私はあまり使いません。フォーマルな表現に感じるからです。どちらかと言えば quello che をよく使っています。
それでは,CHI について解説していきます。CHI は,どのように使うのでしょう。ほとんどの人が,CHI は,《人》に対して使うと考えていますが,それはそのとおりです。CHI はdelle personeを置き換えます。ですが,CHI は,CHE と置き換えることはできません。例えば…。
私は i ragazzi を置き換えて,2つの文を1つにするために CHE を使いました。この CHE は,関係詞節の中で《直接目的語》の役割をしています。
ですが,この CHE を単純に CHI に入れ替えることはできません。
CHE は,《人》にも《モノ》にも使えます。そして,CHE は,関係詞節内で,《主語》または《直接目的語》として機能しているものに置き換わります。人だろうがモノだろうが構いません。
一方,CHI は,《人》にしか使えません。これは,そうなのですが,(人にも使える)CHE と同じようには使えません。CHI は,le persone che または,前置詞があれば le persone a cui , le persone con cui, le persone per cui といった意味になります。ですから,もし CHI を使うべきか,CHE を使うべきか迷ったら,le persone che に置き換えてみてください。先程の文で試してみましょう。こういうことです。
この文の CHE を LE PERSONE CHE と入れ替えてみます。
いかがでしょう。ダメですよね。これは正しい文ではありません。
👧 I ragazzi と le persone がダブっているからです。
したがって,この文では CHI を使うことができないことが分かります。では,CHI は,いつどのように使うのでしょう。別の例を見てみましょう。
この Chi entra per ultimo は,Le persone che entrano per ultimo, la persona che entra per ultimo と同じ意味です。
この文は Scegli la persona con cui vuoi lavorare. と同じ意味です。CHI という,ほんの小さな単語ですが,そこにはたくさんの情報がつまっています。気をつけなければいけないのは,前置詞は常に CHI の前に置かれます。
CHI は,諺でよく使われます。
Chi dorme non piglia pesci.
早起きは三文の得
Chi troppo vuole nulla stringe.
あまり欲張ると,何もつかめない。
多くを求めすぎるものは,何も得られない。
他にどんな諺を知っていますか?是非コメントに書いてください。
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👧 はい,いかがでしたでしょうか。私的には,今回の Stefano の説明はちょっと分かりにくかったかなあ。一緒に quello che の解説を入れたのは,なんでだろうという疑問も残りました。ま,それはいいとして,CHE と CHI の違いについては,前回の Marta の解説が分かりやすかったですね。
で,結論から言うと,関係代名詞 CHI の特徴は,《人》にしか使えなくて,CHI の中に,《人》を指す語 le persone, la persone, la gente, tutti quelli …. が含まれてるってこと,ここがポイントですね。
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