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イタリア流トマトのオーブン焼き【レシピ】

イタリアの夏の野菜といえば、やっぱりトマト。太陽をたっぷりと浴びた真っ赤であまーいトマトはイタリアの夏のシンボルです。

そんな夏のトマトを使って作った「トマトのオーブン焼き」をご紹介します。「トマトのオーブン焼き」なんて平凡な料理名ですが、名前から想像するよりはるかにおいしい料理ですので、どうぞ最後までお読みください。


市場でトマトを調達

30度以上の日が続くようになったフィレンツェでは、市場に真っ赤なトマトが大量に並んでいます。

夏は放っておいても勝手に野菜が育ってくれるような、太陽に恵まれたイタリア。以前は野菜がとても安かったのですが、昨今の物価高騰で野菜の値段も高くなりました。

日持ちする少しかためのトマトの値段は2倍以上になりましたが、熟したトマトは安い!

この日は、熟したトマトが1キロ1ユーロでした。買って2~3日で使い切らなくてはいけないくらいやわらかくなっていますが、1ユーロなら!と買ってきました。

細長いトマトも丸いトマトもすべて1キロ1ユーロ!

トマトのオーブン焼きのレシピ

トマトのオーブン焼きは、冷めてもおいしいので、作り置きしておいて、日々のおかずにするのもおすすめです。見ためが華やかで、おもてなし料理にもなります。ワインにも合うので、おつまみとしても重宝します。

オリーブ、ケイパー、パルミジャーノを入れてイタリアらしい味わいに、バジルを入れて夏らしい一品にしました。

材料(作りやすい量)

トマト 3個
黒オリーブ(種抜き) 25g
ケイパー 大さじ1
パルミジャーノ(粉) 25g
パン粉 35g
バジル 5~6本
オリーブオイル 大さじ2
塩・胡椒 適量

作り方

① トマトを縦半分に切る。中身をくり抜き、ざるで余分な水分を取り除き、粗く刻んでボウルに入れる。

② 黒オリーブ、ケイパー、バジルはみじん切りにする。

③ ②とパルミジャーノとパン粉を①のボウルに入れ、塩・胡椒をして混ぜる。

④ ①で半分にしたトマトの中に③を詰める。

⑤ 耐熱皿にオリーブオイル大さじ1を敷き、④をのせ、オリーブオイル大さじ1をかけ、200度のオーブンで約15分焼く。

出来上がり!

トマトのオーブン焼きのネーミング

このトマトのオーブン焼きは、加熱されてうまみが増したトマトと中に詰めた具が相まってとんでもなく風味豊かな味わいになります。

料理には、材料を見ただけでおいしそうな料理、作っている最中に絶対おいしいなと思う料理、食べてみるまでおいしさの度合いがわからない料理があると思っていますが、このトマトのオーブン焼きは、食べてみるまでおいしさの度合いが想像できない料理のひとつです。

「トマトのオーブン焼き」ではなく、もっとおいしそうな料理名がないかと考えてみましたが、しっくりくるものが思いつきませんでした。

「トマトのパン粉焼き」ともいえると思いますが、パン粉がメインのようで、おいしさを表現できていないような気がします。

「トマト・ファルシ」かなとも思いましたが、トマト・ファルシは、トマトを半分に切るのではなく、トマトを器に見たてるようにまるごと使うようですし、そもそもフランス語なので、イタリアの料理らしくない印象です。

これは、イタリアでは家庭ごとにいろいろなレシピがあるポピュラーな料理で、シンプルに「トマトのオーブン焼き」と呼ばれることが多い一品です。夏、トマトをたくさん買ってきたときにいっきに作ったり、冷めてもおいしいことからパーティーなどにもよく登場したりします。

トマトのオーブン焼きで夏らしい食卓に

料理には季節感も大切です。

このトマトのオーブン焼きは、真っ赤な色とバジルの香りがとっても夏らしい料理。

オーブンを使うので、調理するのに暑いという難点はありますが、オーブンに入れている間は、オーブンの近くを離れていれば、問題は解決します。

夏らしい味わいなので、さわやかな白ワインが飲みたくなります。

トマトのオーブン焼きには、かろやかな辛口の白ワインがマッチします。ピノグリージョが特におすすめ。ピノグリージョでなくても、さっぱりとした白ワインであれば、何でもOKです。

夏の暑い日に、しっかりと冷えた白ワインと夏が凝縮されたトマトのオーブン焼きをぜひ試してみてください。

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