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vol.26 【入門編】財務諸表とは

株式投資をするとなったら、切っても切り離せないのが財務分析です。

そして財務分析をできるようになるには、
財務三表が読めるようにならないといけません。

ただ、財務三表なんて見たことすらない人も多いはず。

そこで、今回は財務三表とはどのようなものか、入門編として解説します。

まず最初に用語の紹介からします。
それぞれどういうものか、後ほど解説するので
ここでは名前だけ覚えてもらえれば十分です。

財務三表とは、
❶損益計算書
❷貸借対照表
❸キャッシュフロー計算書
の3つを指します。

以下、それぞれどんなものか解説します。

❶損益計算書

これは文字通り、ある期間においてその会社がどれだけ売上をたてて、そのためにいくらのお金を使って、いくらの利益が残ったか、を示しています。

ここで、売上とは商品を売って手に入れた代金全てを指します。
そこから商品の仕入れ費用や人件費を除いた額が利益です。

また、ここでいう利益も様々で、全部で5種類あります。

それぞれ
✅ 売上総利益
✅ 営業利益
✅ 経常利益
✅ 税引前当期純利益
✅ 当期純利益
です。

✅ 売上総利益とは、粗利とも言い、売上から仕入れにかかった費用(=原価と言います)のみを引いたものになります。

自動車メーカーであれば、原料となる部品や鉄板などの仕入れ値(=原価)を売上から引けば、売上総利益が求められます。

✅ 次に営業利益ですが、売上総利益からさらに人件費や家賃、広告宣伝費を引いて求めることができます。会社が本業のサービスや主力の商品によって稼ぎ出した利益であり、売上総利益と同様に非常に重要です。

✅ 続いて経常利益です。これは営業利益から銀行へ支払った利息などを差し引いて計算される数値になります。企業がいつもどおりの活動をする中で生まれる利益という意味を持ちます。

✅ 税引前当期純利益について。経常利益から通常時には発生しないような利益・損失を計上したあとの利益が税引前当期純利益です。事業売却による特別利益や、工場火災による特別損失などはここに計上されます。

✅ 最後に当期純利益。税引前当期純利益から、国に支払う税金を引いた後に残る利益です。実質的に会社に残る金額と最も近い数字となります。

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❷貸借対照表について

貸借対照表はある日時において、その企業がどのくらいの資産を有しているのかを表したものです。

例えば自動車メーカーであれば、自動車の在庫や工場、銀行口座にある現金など、すべてが資産といえます。

このそれぞれがいくらの価値があるのかを示したのが貸借対照表です。

また、貸借対照表は「どこからどのようにしてお金を集めてきたのか」も表しています。

よく貸借対照表の貸方と言われる右側には、
✅ 負債の部
✅ 純資産の部
の2つがあり、

それぞれ銀行からの借り入れがいくらか、
株主からいくらの出資を受けたのか、
などがわかるようになっています。

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❸キャッシュフロー計算書について

キャッシュフロー計算書は「一定期間に企業の現金がどのようにいくら増減したか」を示します。

この現金の増減に関わる企業活動には商品売買などの営業活動だけでなく、
新規工場の建設といった投資活動や、銀行からの借入など財務活動も含まれます。

営業活動による現金の変化を営業キャッシュフロー、
投資活動による現金の変化を投資キャッシュフロー、
財務活動による現金の変化を財務キャッシュフローと言います。

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ちなみに❶の損益計算書で売上や利益がわかるのに、なぜ❸のキャッシュフロー計算書があるかと言いますと、

企業では売上がたつときと、実際に現金が入るときとで、タイムラグが生じるからです。

例えば住宅メーカーの場合、顧客が住宅を購入した時点で、その代金は損益計算書の売上に計上されます。

しかし、実際に顧客が現金を住宅メーカーに支払うのは、実際に売買契約が結ばれたときや、建設工事着工時、住宅引き渡し時など様々です。

つまり、売上が計上されてもすぐにその金額だけの現金が起業に入ってくるとは限らないのです。

このため、企業の売上・利益と、保有している現金についてはそれぞれ分けて計算する必要があり、❸のキャッシュフロー計算書が存在するのです。

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