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語ることさえできない

友人と映画を見に行った。
友人といってもなったばかりの人で、さほど打ち解けているわけでもないのだが、音楽が好きだったり映画が好きだったりと趣味の話ができて面白いので、抵抗もなく。
私が坂元裕二さんが好きと言う話をしたので「花束みたいな恋をした」を見に行った。

作品のことはさておき(これはこれで書きたいことがありすぎる)映画の後の食事をして、映画の感想だったり、最近見たライブの話だったりをした。
そこで「人生を揺るがすくらいの1枚のCD」という話になり、相手が熱弁をふるってくれたのだが、私は小沢健二が好きだと言う話を以前にしていたので、LIFEが~と言いながら、本心ではもっと言いたいことがあった。

語ることさえできなかった、ストレイテナーの話。

ストレイテナーで人生が変わったと言っても過言ではないし、実際今も確実に支えになっているのだけど、語るにもどこから話したらいいのかもわからないし、生半可な気持ちで語れないし、知らない人にそんな話するのもキモい…と思ったら、スッと小沢健二の話をしてしまった。いや実際LIFEはめちゃくちゃ聞いたアルバムだし死ぬまで聞きたいけれど。

先日LINE CUBE SHIBUYA(旧・渋谷公会堂)でツアーファイナルを見たのだが、2階バルコニー席の最前という、上から見下ろす感じではあるがめちゃくちゃいい席で、演奏を見たい1ファンとしてはこれ以上ない席だった。
終演後反芻しながら、コロナの影響でこんなにも見る機会が減ったけれど、トータル聞き続けた時間を考えたら、そのくらいの間なんて悲しむにはもったいないくらい短い時間だと。

思いだせることをとりあえず書くと、初めて見たのはthePeteBestとの対バンでまだ2人だったし、その後別のライブ(たぶんclub asia)でフロアで大はしゃぎしてたらスナップ止めのリストバンドを落としてそれを「誰のー」って拾ってくれたのはホリエアツシだったし、ナカヤマシンペイが飛んでくるのを受け止めたこともいい思い出だし、ツアー回るために長崎から熊本へフェリーで渡るという奇行を2回もやったことも楽しかったし、まだアンケートがあった頃、誕生日だからREBIRTHやってくださいって書いたらほんとにやってくれて泣いたし、NHKのトップランナー観覧で質問挙手当てられてテレビに映ったら高校の同級生からメール来たし、初めてのフジロックでロン毛のナカヤマシンペイがスクリーンに映る姿を見て「船幽霊みたい」と言ってしまったことでしばらく友人との間で船幽霊が通り名になってたし、松江と熊本では予約したホテルが距離感間違えてて(方向音痴)異常に歩く羽目になったし、まだあるし書けないことも大量にあるけど夜中に書いてるのでこの辺でやめておく。それくらい重量がある。
どこがいいの?とかどの曲がおすすめ?とか聞かれてもわからないし決められない。とりあえずTITLEと言っておくけれど(本当に名盤だし)他の曲やアルバムの良さはまた違ったものだし…

私は本当に、人にものを薦めるのが下手なのだ。
感想を書くのと、薦めるのは、種が違う。
つい気を遣ってしまうので、自分と同じ温度感を他人が感じるかどうかわからないからどのように伝えればいいのか…と思ってしまう。
仕事でのプレゼンはまた別の話なので、やはり感情が入るとダメなのだと思う。

それでもストレイテナーの1曲を、と言われたら、時期によっても違うとは思うけど、今の自分には「原色」かなぁと思う。

誰の目に映るでもなく 自分の姿でいたい
原色でいたい

これからも、ストレイテナー、よろしくね。

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