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ただひたすら前進あるのみ

ストレイテナーというバンドが好きで。もう結成して20年経つとか。怖い。10周年の武道館からもう10年経つの?嘘でしょ?と思ったので調べたら嘘です。前回の武道館はメジャーデビュー10周年で、今からちょうど5年前でした(でも5年経ってた…)

いつから好きか、という具体的な時期があまり記憶にないのだけど、知ったのは昔好きだったthePeteBest(すでに解散)というバンドのスプリットシングル(PVが意味わかんなくて前衛的過ぎて大好き)相手がストレイテナーだったことがきっかけ。当時はまだ2人だった。印象は淡々とかっこいい音を鳴らす人たちで、2人でこれやってんのすごいなぁ…!というシンプルな感想。ハマったのはそれから何年か先、2005年のROCK IN JAPANのレイクステージ。自転車に乗って登場したアレです(同じことを2013のレイクでもやりました)ドラムのシンペイ氏がMAGIC WORDSの間奏で、がしゃこんがしゃこん骨組みによじ登ったりして、なんつードラムだよ!自由すぎるだろ!前見たときこんなんじゃなかったよな⁉…いやそうでもねえな対バン演奏中にモッシュしたりしてたわ…一緒にしたわ…って記憶を蘇らせてくれました。そのドラムがあまりにも楽しそうだったので興味をもって私がドラムを始めたのです。夏の真っ昼間、炎天下での出来事。

それからもう13年も経つんですね。怖いですね年月。そりゃあバンドには曲も増えますのでなかなかやらない曲だって出てくるわけです。そこで今回、有料会員サイト(ほぼ)限定ライブでの「ストレイテナーマニア」通称テナマニに至ります。趣旨は2年以上やっていない曲をやるライブ。必然的にシングルタイトル曲はないことになる。結果としてはあったけど。運良くチケットに恵まれた私はあえて過去音源など何も聴かず、調べず、むしろ最近は目覚ましがアニソンだし…とナチュラルな気持ちで挑んだ。そうこれは挑戦なのだと。試されているのだと。

結果、タイトル出てこない曲いくつかあった…ドレミファドンのイントロクイズでは到底ボタン押し遅れる。勝てない。マニアと呼ぶには程遠い。でも一曲一曲鳴るごとに手汗が滲んだし、1曲目から最後までずっと興奮しっぱなしだった。毛穴が開いていたのか、ずっと変な汗をかいていた(単に長袖着てたからだと思います)REBIRTHという思い出エピソード満載の曲は初めての長崎でのいろんなことを思い出したし、BLACK DYEDってライブでPV撮った曲だよね?とかLOVE RECORDって今更だけどいい曲すぎない…?とか某曲は久々過ぎて改めて聴くと何言ってんだこの歌詞…みたいな気持ちとか(似たようなことをホリエ氏がMCで言ってました)(個人的には当時歌詞はどうでもよくて、曲そのものが好きだった)本当に思い出に残るライブだった。アンコールは音源ガチ再現バージョンのバーサーカーでそうきたのかー!と笑った。ガチ再現なのでホリエ氏の裏のシンペイ氏の歌聴けました。終わってみたら20曲って少ないな…と思いましたが、記憶を呼び起こすための時間が短かったことを考えたら、こんなマイノリティ企画のためにありがとうございます…!としか言えない。曲覚えるのって大変なんだよ…(素人擁護)個人的にはDead Head Beatのリムショットから入るドラム大好きなんで嬉しかったです…。

これだけ年月が経てば世代も視聴歴も様々だし、いろんな人がいるのは当然のことで。SNSで見方がどうだとか手拍子がなんだとか野暮なこと言う気持ちもわからないわけではない。それは古参と呼ばれる者の率直な気持ちなのだと思う。でも「音楽は自由」ひなっちの言ったこの言葉に尽きる。定められたルール以上のことを求める権利はない。初めて聴く曲に舞い上がっちゃってつい手拍子しちゃったのかもしれないし、なんだよノリわりぃなクラップで盛り上げようぜー!みたいな統制のとれたオーディエンスを好むパリピ的な若者だったのかもしれない。そういう新規客がいてこそバンドにお金は落ちるし、続いていけるわけなのだから無碍にしてはいけないのだと思う。それがアーティスト本人の本意かどうかは我々にはわからないことなのだ。公式で伝えでもしれくれない限りは。

「あまり後ろは見たくない」というただひたすら前向きなホリエ氏の意志は素晴らしいと思うし、変化なくして今のストレイテナーにはならなかったわけで、これからも期待しています。期待しかない。そして、バンドが変化して続いていくためにも、パリピ的な若者が古参の道を歩んでくれることを願うばかり。

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