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土用の丑の日にちなむ23の豆知識/23 Random Pieces of Trivia 土用のうなぎ

土用の丑の日にちなむ23の豆知識/23 Random Pieces of Trivia 土用のうなぎ(本文2,008文字)
 

令和6年の「土用の丑の日」は、本日7月24日です。
今日は土用の丑の日にちなんだ豆知識を23個お伝えします。楽しんでください。
 
01 「土用」とは、土が旺盛で支配する「土旺用事(どおうようじ)」から転じた言葉と言われています。「土用」は季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間を指します。同じ音ですが「土曜」とは異なります。

02 「丑(うし)の日」とは、日にちを十二支で数えたときに丑に該当する日のことです。一般的に1週間を月火水...と七曜で7日周期のように、「丑の日」は12日周期で訪れます。

04 2024年の「土用の丑の日」は、1月26日、4月19日、5月1日、7月24日、8月5日、10月28日の6回あります。いわゆる夏の「土用の丑の日」は、立秋直前の土用、かつ、丑の日ということになり、今年は7月24日と8月5日の2回あります。

05 土用期間中は、転職や開業・開店などの「新しいこと」、また井戸掘りや新築など「土動かし」は避けるべき日とされています。これは土用は土を司る神様が支配する期間とされることに由来しています。
 
06 夏の「土用の丑の日」にうなぎを食べる習慣が広く知られています。その理由には諸説ありますが、古くから「土用」には胃腸に良いものを食べるとよいとされ、特に盛夏にあたる夏の土用の日には、「う」がつく食材を食べると夏バテせず無病息災に過ごせると言われています。

07 うなぎ以外の「う」がつく食材としては、たとえば「梅干し」、「うどん」、「ウリ科の野菜(キウリ、スイカなど)」、「ウシ(牛肉)、ウマ(馬肉)、ウサギ(兎肉)」、「ウニ」などがあります。

08 梅干しづくりに「土用干し」があります。土用干しで長期保存ができ良質な梅干しになると言われています。

09 土用の丑の日にうどんを食べる地域もあります。うどんは季節にかかわらず年間を通して食べられているので、わざわざ土用の丑の日を狙って食べる感覚はありませんが、ご当地的な趣向を凝らした様々なうどんが食べられています。

10 土用の丑の日に食べる「う」がつく食材の代表格は「うなぎ」です。平賀源内が知り合いのうなぎ屋に頼まれて作った販促用キャッチコピーが、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣の始まりであることはよく知られているとおりです。

11 平賀源内は、「本日丑の日 土用の丑の日うなぎの日食すれば夏負けすることなし」と書いた看板を店頭に掲げたとされていますが、平賀源内自身はうどんで有名な讃岐地方の出身です。

12 うなぎの旬は冬で、10月から12月は脂がのって特に美味しい時期とされます。

13 日本で食べられているうなぎはおよそ5万トン。このうち、天然のうなぎは多くても0.3%。

14 最もうなぎが食べられるのは、都道府県別では京都府(2022年の都道府県別うなぎのかば焼きに対する年間支出金額)、月別では7月です。

15 日本国内で消費されるうちのおよそ1/3が国産うなぎ。

16 「国産うなぎ」とは、「国内で養殖されたうなぎ」のこと。稚魚が捕獲された場所ではありません。ヨーロッパで捕獲された稚魚を国内で養殖すれば「国産うなぎ」です。

17 生物としてのうなぎは19種類といわれています。そのうち食用に供されるのは、「ニホンウナギ(ジャポニカ種)」、「ヨーロッパウナギ(アンギラ種)」、「アメリカウナギ(ロストラータ種)」、「ビカーラ種」の4種類とされます。

18 うなぎの蒲焼には大きく関東風と関西風の2つあります。区別の定義は難しいですが、文化背景が異なるためとされます。

19 一般的に、関東風は背開き、蒸す、竹串を使う、焼く前に頭を落とす、という共通点があります。
いっぽう、関西風は腹開き、蒸さない、金串を使う、焼いてから最後に頭を切り落とします。

20 現在、食用うなぎのほとんどすべてが養殖ですが、人工授精で孵化させたニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)から育てて成熟させ、さらに次の世代を孵化させていく「完全養殖」は商業的に確立されていません。

21 シラスウナギはマリアナ海溝北側で育ち、成熟後に日本に戻って来て産卵する一生を送っていると言われています。しかし現在でも不明が多く、馴染み深い魚ですがその生態は謎に包まれています。

22 うなぎはヌルヌルして掴みにくい魚です。ヌルヌルは「ムチン」というタンパク質の一種で、皮膚を守る働きがあります。なお血液には「イクチオヘモトキシン」という神経毒が含まれており、充分に除去しないと食中毒を引き起こす可能性があり注意が必要です。

23 ユダヤ教ではうなぎの喫食が禁止されています。「うなぎ」は「ヒレやウロコのない魚介類」とみなされる宗教上の禁忌対象です。他にも豚、馬、ウサギ、貝類、エビ・カニ、イカ・タコなども禁忌対象です。また、肉とその乳・乳製品を一緒に食べることも禁じています。したがって、牛肉とチーズを食材として使うチーズバーガーも食べることができません。
 
以上、土用の丑の日にちなむ23の豆知識でした。

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