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マスクの意外な困りごと、あるいは利点

職場に、耳が聞こえない人がいます。
普段は唇の動きを読んでまわりの人の話を理解しているそうです。

ところが、今回のウイルス対策で、室内で働いている私たちはマスク必須になりました。

つまり、唇が全く見えないんです。

先日「変なデザインのマスクが高額で売られている」と職場で話題になり、
大変盛り上がっていました。
コスプレみたいなデザインのマスクに、4800円とか30000円という値段がついていて、
「ぼったくりだ!」
「いや、これはただのコスプレ衣装だ」
「ウケ狙いじゃない?」
と盛り上がっていたのですが、

耳が聞こえないその人は、
「何を集まって騒いでるんだろう」
とこちらを見ていました。
散々盛り上がってからそのことに気づいた私は、慌てて「変なマスクの画像」を見せ、
やっと話がわかったのか、笑ってもらえました。

ウイルス対策ですっかり忘れていましたが、
顔の大部分が隠れているということは、
表情から読み取れる情報が激減しているということなんです。



何年か前に精神不安定だった頃、
風邪でもないのにマスクをして通勤していたことがありました。
自分の顔を見られるのが嫌だったんです。
気分がすぐ顔に出てしまうので、
表情の変化を隠したかったんですね。
マスクをしていると息苦しいし、肌にも良くないような気がするのですが、
その時はとにかく顔を隠したかった。

現在、相手の表情が見えにくい状態で仕事をしていて、目元と声で相手の感情を判断するしかなくなっているわけですが、
元々人の気持ちを読むのが苦手な私には、楽な面と辛い面があります。

入ってくる情報が少ない=刺激が少ない。
刺激に圧倒されて疲れやすいので、そこはやんわりと楽です。本当に少しですが。

ただ、普段見えているものが見えてないということは、意識しておいたほうがいいのかもしれません。みんなマスクをしていて、同じような顔に見えるから、新しい人に会っても顔が覚えられない可能性が高いし。

普通のマスクが売られていないので、手作りのものを併用していますが、
布のマスク、肌をこすって刺激を与えているような感じがします。喉にもいいんだか悪いんだかわからない。

あとどれくらいマスクをつければよいのか、
今のところ予想がつかないのが辛いです。
来月以降の予定も立てにくい。

コンビニやドラッグストアのマスク、
早く戻って来ないかなあ。



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