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肉体労働の闇

7月に入り、私は日雇いのバイトでさまざまな経験をしてみようと考えていました。


理由はさまざまな働き方や業種を経験してみたいと純粋に興味があったからです。


私はまず日雇いで入れるアルバイトを探しました。


日給10,000円〜の文字に惹かれその会社の募集ページを確認しました。


募集ページには簡単な軽作業、ピッキングと。


簡単な軽作業で日給10000円貰えるなら全然いいじゃないかと思い、早速募集しました。


募集してまもなく、募集した会社から電話がかかってきました。


「〇〇企画の〜です、明日仕事入れますか?」


これだけすぐに電話をかけてくるとはよっぽど人手が足りていないんだろうと思い少し怖かったですが、次の日は1日暇だったので暇つぶしがてら参加することにしました。


〇〇企画「明日、朝7時〇〇集合で送れないようにお願いします」


朝早すぎだろとぶっちゃけ思いましたが、まぁ1回しかやらないし、いいかとこのときはまだ軽いノリ。


私「はい、わかりました」


〇〇企画「後ほど担当のものからLINEが来るので対応お願いします」


LINEまで交換させてくるとは、完全に囲い込みに来てるなと思いましたが渋々交換することに。


担当の菊池さんとLINEで


「明日、起きた時と、家を出る時LINEしてね」


いやいや、どんだけ囲い込み来てんのよ!


次の日は、6時に起きて支度をし、菊池さんに連絡を入れ集合場所へ到着。


まぁ、ある程度は予想していたもののやはり強烈なメンツが勢揃いという感じでした。


集合場所でタバコをガンガン吸いながらデケェ声で騒いでるおじさん、日本語はあたり話せないが筋肉ムキムキの外人の方など強烈でした」


時間になり、菊池さんと対面することができました。


しかし、どうやら私は菊池さんとは違う現場に入れられるようです。


いやいや、このLINEなんやったねんw


私はそのまま別の人に呼ばれ、その人の自家用車に乗せられることになりました。


乗った瞬間に昔のゲームセンターのような猛烈ならタバコの匂いが!


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ボス「君がレン君ね、今日はよろしくね!怪我しないよう気をつけてね」


と、かなり優しめの言葉をかけていただきました!


あれ、意外と思っていたよりいい人たちなのかもしれないぞと心情に変化が現れました。


この車には私とボスと、もう一つ日経ブラジル人のヨシムラさんという方が乗っていました。


作業着は貸出してくれるとのことだったので車の後ろから好きなのを選ぶよう言われました。


私にとってはかなりぶかぶかでしたが、はじめての作業服だったので新鮮でした。


安全靴まで履き、軍手をつけようとした時何か異変が!?


あれ、この軍手ちょっと湿ってるな?


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恐る恐る鼻を近づけてみると


く、くっっっっっさぁぁぁぁぁあーーーーー!!!!!!!!!!!


もうとにかく嗅いだことないくらい臭かったです。


しかし、これしか軍ではないため言われるがまま装着しました。


この時点でかなりやる気は無くなっていましたが、たった1日だからと自分に言い聞かせました。


車が出発して30分ほど、経過しましたがあることに気付きました。


ボス(運転手)ずっとタバコ吸ってんなぁ


車が動き出してからひっきりなしにずーっとタバコを吸い続けていました。


現場に到着するまでに軽く5,6本は余裕で吸っていたと思います。


やっぱ!ヤベェな強烈だな!!


車が停まり、ヘルメットを装着しいよいよ現場に入ることになりました。


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現場に入ってみるとそこは冷凍庫のように寒かったです。


私は防寒着なんてひとっつも持ってこいなんて言われてなかったので当然持ってきていません


ガタガタ震えるばかりです。


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同じ車に乗っていたヨシムラさんと同じ作業をしろとのことだったのでヨシムラさんに寒いですね〜と声をかけました。


大丈夫だよ、すぐ慣れると言っていただきました


慣れるもんなのかぁ〜、と軽く考えていましたがこの後に起こる悲劇を全く考えておりませんでした


作業が始まり、私はボスと一緒にトレーラーのコンテナから冷凍食品の箱の荷下ろしをすることになりました。


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とりあえずこれをおろしたら、いいからまぁ大丈夫かと思っていました。


いざ、冷凍食品の入った箱を下ろしてみるとかなりきついことが判明しました。


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なんと、一つの重さが12キロもありました。


開始10分で本当に帰ろうかと思いました。


ただ、ひたすら12kgの冷凍食品をコンテナから荷下ろししていくだけだったので頭がおかしくなりそうでした。


それに加えて、冷凍食品であるため指の感覚も次第になくなり、腕の力も無くなっていきました。


そんなこんなで、1時間が経とうとする時コンテナのもの全ての荷下ろしが完了しました。


僕はやっと休憩に入ることができました。と、同時に本当にやばい世界に足を踏み入れてしまったなぁと感じました。


これを17時まで続けるなんてと気が遠くなりました。


休憩なんてものはすぐに終わってしまい、また次のコンテナの荷下ろしをすることになりました。


次のコンテナは先ほどよりやや小さい箱がたくさん積まれていました。


やったー、小さくてラッキーと思っていました


しかし、現実は全く違いました。箱が小さいせいでめちゃくちゃ沢山の箱が1台のコンテナの中に詰め込まれていたのです。


この時は本当に絶望しました!


それから、なんとか大型トレーラー5台分のコンテナを空にした時お昼休憩に入りました。


お昼休憩45が終了し、午後の作業が始まりました。


ヨシムラさん「これで終わりだから、ゆっくりでいいよ」


私「早く終わったら、終わりじゃないんですか?」


ヨシムラさん「終わったら17時まで掃除させられるよ」


私はめちゃくちゃゆっくりやって5時まで引き伸ばせばいいのかと思いました。


しかし、どうでしょう。ヨシムラさんの荷下ろしのスピードは全然遅くなっていません。


ヨシムラさんは私のほぼ2倍のスピードでガンガン荷下ろしを進めています。


私もヨシムラさんのペースに合わせようとしましたが、


ヨシムラさん「早い、早い!もっとゆっくり!」


いやいや、お前が早いだろ!!


そのせいもあって結局2時半には荷下ろしは終わってしまいました。


ヨシムラさんが何をしたかったのかいまだにわかっていません。


その後はヨシムラさんがやっていた通りの結果となりました。


17時の定刻まで謎に掃除させられる羽目に


荷下ろしを頑張ってやっても定刻まで帰れないのならば本当に頑張る意味がないなと


モチベーションも上がらないし、時間の切り売りをしているとはまさにこのことかと


結局、この日は8:30〜17:00の作業で日給10000円をゲットすることができました!


でももうやりたくありません!


私はこのバイトを飛ぶことを決心するのでした


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