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具体性の欠けた言葉のメリット!

あなたは何か事柄を人に伝えるためには、具体的であればあるほどいいと思うでしょうか?

具体的であればあるほどより物事を正確に伝えることができますね。

自分の視点で切り取った出来事がより直接的に伝わって、伝えたいことと、伝わったことの齟齬は極端に減りますよね。

ただ、相手の解釈する範囲についてはどうでしょうか?

例えば、「Aさんが〇〇公園で男の子とキャッチボールしてたよ。Aさんの息子さんじゃないかな?30分くらいした後帰っていったよ。」

と言う会話をしたとします。

誰が、どこで、誰と、何をしていたのかという情報に、「誰と」と「何をしていたのか」に追加情報が加わっています。

具体的な情報には、深掘りする要素も少なくなりますし、具体的な把握ができている分、こちらで正確な情報に直す作業や質問を回避することができます。

また、自分が何か特定の情報が欲しい時、その質問が浮かぶ可能性も心地よい流れを崩さずに問いかけられる可能性も高くなります。

つまり、相手の解釈する範囲を狭くすると言うことは情報の防衛力を下げるのです。

あまり聞かれたくない情報は、具体的にすると正解の方向に辿られてしまいます。

しかし、言葉数を少なく抽象的にすると、相手の解釈する範囲を広げるので、自分の情報を守ることに繋がるのです。

「最近Aさん見かけたよ。え?小さい男の子と一緒に歩いてたよ。」

このように小出しにすることによって、情報は相手の解釈しだいの質問に委ねられるため、自分が公園にいたという情報まで辿りにくくなるのです。

この会話で、男の子が息子なんじゃないのか?というわかりやすい情報に飛びつく可能性も高いですし、話の途中でこちらから強引に変えてしまっても、そもそも重要性の浅い段階の会話ですので、違和感も嫌悪感も出にくいのです。

また、抽象的な言葉は、周囲にバレずに特定の人だけに話を伝えることもできるのです。

話し手が会社の女性と公園にいたとして絶対にバレたくないとします。

〇〇公園でその女性と一緒にいない時間帯に、Aさんと話し手が接触していて、それを会社で再度話し合う場面があるとします。

その近くにはBさんがいて、BさんはAさんの女の影をなんとなく掴んでいて、聞き耳を立てています。

よって「〇〇公園」という具体的な言葉を決して会話の中に登場させてはいけませんよね。

つまり当事者はわかるけど、周りの人にはよくわからない抽象度の話を自分から展開して、どこかのタイミングで公園という話題から遠ざけるのです。


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