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美容室で集客力を上げるには、「Aさん」が明確に見えていること

美容室を経営されている方からのお悩みで、次のことをよく耳にします。

  • 集客がうまくいかない

  • 新規顧客を獲得できない

  • 顧客離れが進んでいる

広告宣伝費の比重を計算しながら「どうすべきか」と悩みながらも集客サイトから離れられなかったり、様々な情報をキャッチして新しい手法を試したり、そんな中でも時間や手が足りず諦めてしまう集客のためのアクションもあるかもしれません。
令和の時代、新しい集客方法や集客メソッドは山のようにありますが、まず注目すべきは、自分のお店の現状です。

自分のお店の現状、正確に把握できていますか?

自分のお店の現状を正確に把握する

1.集客がうまくいかない原因

新規集客が増えない場合も、失客が増えてしまう場合も、総じて集客がうまくいかない原因は、主に以下の要素が該当していることが多いです。

  1. 経営戦略が不明確

  2. 経営戦略から派生するマーケティング戦略が不十分

  3. 顧客層の変化に対応できていない

さらに掘り下げて考えると、段々と具体性が薄れがちな3つのポイントがあります。

  1. ターゲットの具体化
    集客活動を行う際に、ターゲットの研究や分析を行わず、具体的な対象者イメージを明確にしていない場合、効果的なメッセージや広告を伝えることが難しくなります。

  2. マーケティング戦略
    ターゲットに合ったマーケティング戦略でないと、効果的な結果を得ることができません。ターゲットに響く発信材料や媒体を利用し、他社との差別化をアピールできないと届きません。

  3. バリューコンテンツ
    ターゲットが魅力に感じるようなバリューコンテンツ(メニューや商品)を提供していない場合、関心を引くことができません。集客時点でターゲットに合ったメニューリストやネーミングの工夫が必要であったり、ターゲットにとって必要な情報や知識の提供が必要で、来店後には問題解決への貢献が不足していると離脱しやすさにつながります。

この全てに共通して、具体的なターゲット(=Aさん)を設定し、それに合わせたアクションをすることが、根本的に重要なことです。

2.ターゲットを設定する重要性

美容室経営で明確なターゲットを設定するべき理由は5つあります。

  1. メッセージの的確性
    ターゲットを設定することで、美容室のスタイルやメッセージを的確に伝えることができます。異なる年齢層や性別、スタイルや嗜好を持つ人々に同じメッセージで興味をひくことは難しいですが、ターゲットを絞ることで、その人々のニーズや関心に合わせたメッセージを届けることができます。

  2. 効果的な広告予算の最適化
    ターゲットを設定することで、広告予算をより効果的に配分することができます。特定のターゲットに焦点を絞ることで、WEBマーケティングではリーチ数やクリック率などの指標が向上し、広告費を効果的に使うことができます。

  3. 口コミや共感の促進
    ターゲットを設定することで、美容室の顧客にとっての「同じ価値観を持つ仲間」としてのコミュニティを形成することができます。顧客は自身と共感できる人々が集まる場所やサービスを好む傾向がありますので、ターゲットを設定することで顧客の口コミや共感を促進しやすくなります。

  4. 顧客ロイヤルティの向上
    ターゲットを設定することで、美容室は特定の顧客層に焦点を当てたサービスや特典を提供することができます。顧客が自分に合ったサービスや特典を受けることで、満足度が高まり、顧客ロイヤルティが向上する効果があります。

  5. 競争力の確保
    美容室業界は競争が激しいです。ターゲットを明確に設定することで、利用者にとっても他の競合店との差別化を明らかにすることができます。特定のターゲットのニーズに特化したサービスやアプローチを提供することで、競争力を高めることができます。

ターゲットを設定することは、美容室の集客戦略の基盤となる重要なステップと言えます。

3.ターゲットを設定するには?

新規出店の場合は、出店エリアの競合店を調査し、差別化できる分野を探ると良いでしょう。どんなオーダーにも応えられるからこそ、独立される美容師さんがほとんどかもしれませんが、集客という面では、特化した分野を明確にアピールした方が、お客様側から見ると選びやすくなります。
例えば、施術についてなら
・ハイライトカラーが得意
・ショートが得意
・髪が強くなる施術
など。
その他、年齢や性別、嗜好など、ターゲットのイメージをできるだけ具体的にしましょう。

4.現状確認

営業を継続していくうえで、設定したターゲット層が実際に来店しているか、そしてリピートしているかを確認することも重要です。

綿密に考えたターゲット層を決めていても、イメージ外のお客様も来店されますが、一部の美容室では、特定のターゲットに絞り込んで集客し、そのターゲットに100%当てはまる来店者を目指す場合もあります。

この指標も美容室の戦略によって変わりますが、7割マッチすればターゲット設定と集客活動が成功であると考えて良いでしょう。

新規集客がうまくいっていないということは、ターゲット設定に対して発信する内容が合っていないということ。
リピーターが増えないということは、来店後のサービスやイメージがターゲットに合っていないということが分かります。

美容室で行うべき集計と分析ポイント

1.美容室の通知表をつくるために必要な集計項目とは?

自分のお店の通知表をつくりましょう。通知表の結果は、売上金額だけではありません。目標としてターゲットを設定し、ターゲットに該当する項目を設定し、1カ月ごとの来店者の内訳をみることで目標に対する達成率を計ることができます。

結果は、集計によっていつでも客観的に判断できます。
最初に設定したターゲットとする人物像を作り上げるための項目を集計項目とすればOKですが、基本的には次の項目を定期的に集計し確認しましょう。

  • 性別

  • 年齢(年代)

  • メニュー

  • 客単価

  • 来店周期

  • 悩み(改善希望) など。

2.次のステップへ進むための分析

集計という結果が出たら、「なぜこの結果だったのか」「現状維持で良いのか、改善するのか」を判断し、決定します。

「とりあえず良さそうだから〇〇をやってみよう!」は、方向性も曖昧になりやすく継続するパワーも尽きやすいため、自分のお店の結果に対して、何が足りなかったかを分析して取るべきアクションを選ぶのが着実な成功への近道です。

美容室で使いやすい集計に便利なツール5選

集計が美容室の成長にとって、重要な作業であるということが分かったところで、集計作業が大変だと継続が難しいですよね。
そこで、集計作業を楽にする美容室が取り入れやすいツールを調査しました。

1.Square POSレジ

スクエアPOSレジは、無料で導入できるPOSレジアプリです。日々の売り上げ管理ができるだけでなく、お客様の属性や来店頻度、購入履歴、支払い状況が一目でわかります。また、在庫管理機能もついているので、物販を行っている美容室にとっては、在庫切れによる販売機会の損失を防ぐことが期待できます。POSによる売上管理、顧客管理、在庫管理、スタッフ管理のほか、予約管理、事前決済が利用できます。

2.Airレジ

無料で導入できるiOS対応のPOSレジアプリで、目的に合わせて集計項目や期間を指定した売上データを確認することができます。売り上げのデータはCVSファイルとしてダウンロードすることが可能で、Excelなどで開いて管理、印刷ができます。外部の会計ソフトと連携もできます。また、顧客管理機能も無料で利用できます。

3.StoreTouch

ストアタッチは、ヘアサロン専用のiPadを使った新しいPOSレジです。レジとしての機能はもちろん、インターネットを使うことで、PCからも売上の管理や商品登録ができます。日別、月別売上はもちろん、客層、商品、曜日、時間、天気と、様々な項目で売上を分析できます。また、平均客単価・失客率・再来店率・商品別割合で、お客様の分析ができます。

4.LiME

ライムは、現場のリアルな体験から生まれた美容師や理容師の為のカルテ&予約管理ができるアプリです。施術したメニュー比や来店したお客様の年齢、予約経路、メニューカテゴリごとの比率などに結果を確認できたり、スタッフとサロンごとに分析レポートを表示できます。このように管理できるる中で、お客様との関係性構築やコミュニケーションに特化しており、リピーター増加を目的とするためのツールです。

5.Bionly

ビオンリーは、iPad専用アプリとスマホやパソコンでも利用できる美容サロン専用のPOSレジシステムです。期間別・スタッフ別・メニュー別で自動集計され、PDFやCSVで出力、印刷することも可能。いつでもあらゆる視点で売上データを確認でき、店舗の現状をいち早く知ることができます。さらに、分析データでの課題把握により次に必要な集客アプローチを具体的に検討しやすくなります。


集計は、美容室経営の基本です。アナログに集計作業を行おうとすると、時間も集中力も必要となる手を付けたくない作業ですが、POSレジシステムを利用すれば、会計や顧客カルテの情報と連携することで、集計作業が自動で完了しています。こんな楽なことはありませんよね!
そうすれば、いつでもリアルタイムに経営状態を把握することができます。

継続的に営業実績を追いかけたり、実施したアクションの経過を見守ったり、早期に改善点を見つけるための分析材料として、集計確認を一日の業務に取り入れましょう。

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