見出し画像

笑顔の向こう

フランス行きの話し合いも
平行線を辿り着地点のないまま

時は過ぎていった頃…

友人と此方の方にくると
バズライトから連絡がきた

顔を見たい自分がいた
予感を避けている自分がいた


言葉と行動が一致する
真っ直ぐなバズライトの言葉が
時に眩しく私に突き刺さる


逢いたい 逢いたい
笑顔の顔を見て安堵したい
しかし私は揺らいでいた
選択できない事に腹が立っていた

周りが、環境が、そして
「かつての身内」が皆が
流行病の噂に翻弄され
掻き回されていた
それが私を消極的にさせていた


言葉には出さない
無骨な一言からは

いつも
いつも
優しい気持ちが伝わる
「そっか、しゃーないな」
幼い頃から変わらない優しさ


一つも何も変われなかった私
周りに引き留められ私は負けた
後に縁切りした身内の圧力
見事に負けて砕かれた

何よりも大切な筈の
逢いたい人に逢えない選択をした
後に私はこの選択を深く後悔した

私の心情をわかっているかの様に
何枚も何枚も送られてきた
笑顔のショットで目が霞む

流行病なんか感染ったって
どんな危険があったって
周りが反対したって
逢えば良かったと己を憎んだ


大丈夫だよ
大丈夫だよ
必ずまた逢えるから、と
言っているみたいに
満面の笑顔が私を慰めてくれた

そしていつしか
小さくて私が守っていた彼は
私を支え励ましてくれる
同志となっていた

この「後悔」の出来事が
これからの私達の歩む人生に

様々なきっかけをくれた
ターニングポイントである事を
私自身もまだ気づいていない




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?