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生まれてこない方が良かったのか(反出生主義について考える)



30年近く生きてきて
『生まれてこなければ良かった』と
思うことは何度もあった。

ふと思うこともあるし
何かきっかけがあってしばらく
そのことばかり考えていることもあった。
今でもうっすらそう思っている。

もし、この世に誕生する時に
生まれますか?生まれませんか?
と聞かれれば間違いなく『生まれない』を
選ぶと思う。

この度
森岡正博著『生きることの意味を問う哲学』
を読んで思ったことを書いていきたいと思う。

反出生主義という考え方があることは
少し前から知っていた。

最初にも書いたが
『生まれてきたくなかったな〜!!』
と思う事がよくある。
どんなに超ウルトラハッピーなことが
あったとしても『生きててよかった』
『生まれてきて良かった』と思うことはない。

そのくらい生きてることは苦しいことの方が
多いなと私自身は感じている。

あまりにもその気持ち強くなると
『じゃ死ねばいいんか??』と
思わなくもないけどそれとこれとは別の話だ。

本にも書いてあったが
自殺は遂行可能な一方で
生まれてこないと言うことは遂行不可能だ。

『生まれてこなければ良かった』と考えている
私自身はもう生まれてしまっている。
生まれてきてしまっているからこそ
『生まれてきて良かったのか』を考え、
生まれてきて良かったと思える生き方とは
何かを考えているのだ。

苦しいことが多ければ
早めに人生を終わらせてしまおう
と考えてしまうのもわかる。

でももうすでに私の人生は
私だけのものではなくなっている。
私が生きて何かすることによって
誰が幸せになることもある(たぶん)。
すでに生まれしまっている私が死ぬことで
悲しむ人がいる(たぶん)。

私が死ぬことは
私の人生を0にする事ではない。
きっとどこかでマイナスを生む。
わたしの目の届く範囲で
誰かを悲しませたいとは思ってない。

私が生まれてこなければ
私の感じている苦しみも私が生まれた喜びも
元々存在しなかったはずなので
生まれてこなければ良かったと言うことと
自死を選ぶと言うことは違う気がする。


別に死にたいわけじゃない
生まれてきたくなかったな。


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