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近所にこんな喫茶店があったら毎週通う

休日にGoogleマップで目星をつけて、カフェ巡りをしたりする。
なかなか気に入ったところには出会えないのだが、いつか行きつけのカフェとか喫茶店みたいな場所を作りたくて、時間がある時に細々と続けている。

理想のカフェのイメージはいくつかあるのだけど、もし家の近所にこんなお店があったら最高だよなと思う喫茶店がある。
漫画『鹿楓堂よついろ日和』に出てくる和風の喫茶店「鹿楓堂」だ。
鹿楓堂は「ろくほうどう」と読む。現在『月刊コミックバンチ』で連載中の漫画で、2018年にはアニメ化、2022年にはドラマ化もされた。
私はアニメでこの作品を知って、作品の雰囲気が気に入って単行本を買って読んでいる。

鹿楓堂の店主・スイと料理担当のときたか、スイーツ担当の椿、珈琲担当のぐれの男4人で切り盛りする喫茶店で起こる出来事や、鹿楓堂に訪れる人たちのなんてことない日常を描いたストーリーで、美味しそうな料理や魅力的なスイーツもたくさん登場する。この料理とスイーツが本当に美味しそうで、読んでいるだけで幸せな気持ちになる。あと、お腹も空く。

鹿楓堂の面々は皆んなそれぞれタイプの違うイケメンで、それはそれで目の保養になり心が潤う。私はスイーツ担当の椿くんが好きだ。一見ツンツンしているのに本当は優しい。ツボすぎる。あとコミュ障なところに親近感が湧く。

ストーリーに出てくる色んな料理やスイーツの中で私が一番食べてみたいのが、料理部門では第六話に出てくる「とり天丼」、スイーツ部門では第八十四話の「スイートポテト」だ。ほんとはもっと、挙げればキリがないのだけど。
特にとり天丼は、お昼からずっと天丼を食べたかったのに天丼にありつけず、絶望している会社員の柴野さんを見兼ねたときたかが、特別に作って出してあげた料理だ。何かを食べ損なったとき、代わりのもので満足するのは難しいはずなのに、ときたかのとり天丼は柴野さんをすっかり満足させてしまう。そんなとり天丼、気になりすぎる。

デパートの催事に鹿楓堂が出店する話もあるのだけど、その喫茶スペースで出される特別な和スイーツも全部美味しそうで、リアルの世界でもぜひ出店していただきたい。そして、ガラス越しにスイーツを作る椿くんを遠くからガン見したい。

鹿楓堂は訪れる人にちょうどよい距離感で、構いすぎず冷たすぎず、とても居心地が良さそうに見える。落ち込んだ時、甘い和スイーツが心を癒やしてくれそうだし、悲しい時には温かいお茶が優しく包んでくれそうだ。逆に楽しい気持ちの時は、イタリア人の珈琲担当ぐれのテンションでもっと元気になれそうな気がする。

強大な敵と戦ったりしないし、大きな事件が起きるわけでもないから、そういう漫画を好む人には向かないかもしれないが、心が疲れがちな私には癒やしの作品になっている。そして単行本一冊を読み終わった後は必ずこう思う。
「近所に鹿楓堂が欲しすぎる。こんな喫茶店があったら毎週通うわ。」

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