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告知された日の話。

「Ⅰ(いち)ですね」
2024年4月10日、都内のある大学病院の診察室。先生は今日の晩御飯のメニューを言うように、さらっとわたしの病気のステージについて説明した。

遡ること3か月前の健康診断。
エコー検診の時から様子がおかしかった。
担当してくれた技師さんが、「あれ、あれ…?」と何回も漏らした言葉を聞き逃さなかった。
しばらくして結果が届き、要精密検査。(精密検査とは、再検査より重症らしいとその時知った)
産業医の先生と面談をし、その場で紹介状を買いてもらい病院へ。
何度も何度も、いろいろな検査をした。
待っていた結果が、乳がんステージⅠだったのだ。
その告知を、私はあっさり受け入れた。
不思議と悲しくはなく、まずは自分の状況がわかってよかったと思うくらいだった。
余談だが、かなり早い段階から先生に悪性の可能性が非常に高いと言われていたので覚悟ができていたんだと思う。

幸いにも早期発見となり、現時点での転移は認められない。また比較的大人しめの性質のがんで、ホルモン効果も高いそう。リンパの検査をしてそれでも転移がなければ、抗がん剤治療も必要ないかもしれない。

「早期発見でよかったね」何度も言われた言葉。
家族、看護師さん、会社の同僚、かんぽのお兄さん、みんな私のことを思って言ってくれてるが、当の本人は自覚症状もなく、がんの実感はない。

これから長い闘病生活が始まる。
なるべく前向きに、まずは手術に向けて体力をつけることから始めたい。


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