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40代半ばで芸大編入を決めた理由

なぜ40代半ばの私が、芸大生になろうかと思ったかについて書きます。


人生の後半をどう生きるか

40代半ばになり、あと何年生きるかわからないけど、
日本人女性の平均寿命で考えたら
人生の後半戦スタート。

芸術を学ぶことで、新たな眼差しで世界を見れるようになれば、

人生の後半をより創造的に心豊かに自由に生きることができると思いました。

芸術を『人間を自由にする学問』と定義し、
芸術という学問を通して、人間を自由にする教養と技を身につけ、
これから益々、自由に生きていくんだと思うと胸が高鳴りました。

これからの学びは、無意識に身についていった思い込みを外していくことなのかもしれない。

単位を取るためだけの空虚な知識ではなく、
人間が生きていくうえで起きる日常生活のあれこれや
感情渦巻くリアルな世界にある美しさの原型に気付いて、
より豊かに美しさに感動できる残りの人生を送りたいし、
より美しい世界をクリエイトしていける人間になりたい。

SNSのお手軽情報に辟易してきた

私はビジネス半分、プライベート半分でインスタグラムをよく活用していたのですが、
「簡単に」「手軽に」「今すぐ〇〇」など、
脳を"出来た気"にさせる情報のシャワーに危うさを感じるようになりました。
ドーパミン的な一種のお手軽情報を得るという快楽の罠にはまってないか?と、ある時、冷静になりました。

そういう情報が出てくるアルゴリズムになっている点で、そういうことですよね。ちなみに夫のインスタには美しい風景ばかり出てくるアルゴリズムだったので、目が覚めました。

断片的だったり、偏ってたりするSNSの情報、なんだか承認欲求のエネルギーを感じるアカウントに触れる時間に飽きてきた反動で、
良質で高い知的レベルを要し、
もっと体系的に学べ、かつ、すぐに答えが出ないような問いに浸ってみたくなりました。

ノウハウを学ぶのではなくて、自分で考える力を磨くことで自分を更新していきたいと。


スピリチュアル系の人が「風の時代だ~」って煽ってきて、
「負荷をかけ、時間がかかるやり方は時代と逆行する」って言われても、
この年齢で芸大で学びたいという気持ちはブレませんでした。

人生で新しいことに挑戦するなどといった軽やかさは大事にしつつ、
気休めのお手軽情報を消費するのではなく、
好きなことを育み、創造していくスタイルで行こうと。

お手軽な学びの誘惑より、
人生長くなると、"学びなおし"という深さがある学びにグッと惹かれますね。

過去の学生時代の「これなんの役に立つん?」「とりあえず単位とりたい」と感じる学びではなく、

・何をどう学びたいのか?
・どう実生活や実社会、自分の人生に活かすことができるのか?
・言葉は知っているけど、詳しくはわかっていなかったこと
・学ぶことに時間をかけれることの自由さと豊かさ

それらをわかりながら学べるのが、中高年の学びなおし。

自分の価値観に従う

私は、美しく在りたい、美しい世界を創造したいという欲があり、
自分の価値観の軸に美があります。

「自分が持っている美を基軸とした人間観、世界観を肯定したい。
生活の中で生産性や効率、社会的成功よりも優先させて、美を深く探求できたなら、幸せ。」

大学で勉強することは、それが罪悪感や躊躇なくできるという免罪符になると思いました。

本当は誰に遠慮せずともやったらいいのですが、
どこか浮世離れした人間であると自認している自分が暴走しないように(社会に適合できている自分で在りたいとか、研究に没頭して一人の世界にはまっていかないか心配して)、
自分で自分を見張ってブレーキをかけている節があったのです。

芸大は、美について語り、美を探る者の集りとして存在している。 

そんな人達と出会い、その中の一人になろう。
もう浮世離れしている自分でよいとあきらめよう。
まずは肯定してもらえる安全な場所で思いっきり研究・追求しようと思いました。


直観だからこそ信頼できる

とは言っても・・・挑戦することに決めた一番の理由は、

強烈な直観です!!

これまでの人生で、直観に従って選択したことは、自分の魂が望んでいた経験を運んでくれていたように思います。
社会的にとか、誰かの考えにならって選択したことをはるかに凌駕した喜びを運んできてくれました。

芸大に挑戦する直観が来る直前に、

母がいきなり「(短大卒だから)大学に行ったら?」と言ってきたり、
※学費はもちろん自腹で払いましたよ。


私が根深く持っていた
『芸大は一部の才能のある人達が行くところだ』という概念を壊してくれる現象が現れたりもしました。

それを選ぶように人生がお膳立てされていました。

なのでもう、流れに乗る一択です。

『芸大は一部の才能のある人達だけが行くところだ。だから今世の自分には関係ない。』というのは、そう、思い込みだったのです。


自分の直観にすんなり迷いなく従えたのって、

長年の人生経験のおかげで、
自分の直観に自信があるのと、
私が私に許可をする』という許可力のパワーが人生を切り開くということを知っていること。

というわけで、私にとって40代半ばが、芸大編入のベストタイミングになりました。



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