見出し画像

庭のハロウィン、の日。

魔女庭にしてね、と
娘は言い、

わたしは、
そうなるように、と願った。

あれは、
父が倒れた10月が
悲しく過ぎて、

気がつけば
Novemberがやってきた、

そんな頃だった。


あの秋の終わりから、
丸二年が経った。

わたしは、
魔女庭になるように、と
独り、庭へ通い、

植物の種を巻き
苗を植えたが、

荒れ果てていた庭は
思いのほか、広く

重たいブロックが
至る所に敷き詰められていて、

樹木は繁りすぎているか、

虫にやられたり、
病気になったりしていて、

土は、固く冷えていた。



そこから、二年が経ち、
2023年のHalloweenが巡ってきた。

お友達にいただいた
ハロウィンな石鹸


わたしは、
ハロウィンが好きだ。

仮装したり、お菓子を配ったり
皆で、わいわいと騒いだり、

そんなことはしない、が

ハロウィンが近づく、
日暮れがだんだん早くなる、

植物たちが、深いいろへ
変化していく、

実が、赤く成る

その、magicalな季節の進みに
こころ惹かれ、お祝いしたくなる。

ハロウィンが近づく
アパートの部屋。
かぼちゃのパイを食べ、
種付きのら枯れた花を愛でる。
ハロウィンは、収穫の季節。


庭は、いまだ
魔女庭、へ至る途中だ。

西側は、この夏の酷暑に
植栽が進まなかった。
それでも、ローズマリーや
ホワイトセージや
挿し芽した薔薇たちが
根付いた。
小径《たのしいるすばん通り》ができて
もうひとつ、小径をつくりはじめた。
welcomeの文字も
ハロウィンな季節を迎えるために
庭に足した。


さあ、魔女庭のハロウィン🎃

今年は、《ことしの実り》が
ありました。

庭は、それを
よく、知っています。

白いダリアと
手作り箒を飾って
かぼちゃも忘れずに
庭は、絵本が好きだから


10月の花たちも、
ハロウィン🎃が、好き。

みんな、Octoberが好き。

だから、大きく手を振るように
咲いている。

冬には睡る、ダリアは
ひたすらに、星のように。

わたしは、願いを
そうっと、つぶやく。


《父がもう一度、
庭へ来られますように》


日が暮れる。


夜。


わたしは、
まいにち老いて

庭は、老いながらも
常に、生まれて、

魔女庭へ近づく。


実りは、死へと
死は、再生へと

巡りめぐるメグル。


あしたは
Halloweenなお茶会を
しましょうね。

庭がうなずき、夜は深まる。


ワタシハネムル。
オイルタメニ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?