【認知症介護メモ】ティッシュは小さく
〝ムダ紙〟大量発生
ひとつ困ったことがあった。
母の部屋に置く「ティッシュ」の件だ。
箱のティッシュを渡すと、
数日後には、箱が解体され、中身の紙も全部取り出され、
紙と箱が分離して置かれる。
さらに次の日には、取り出した紙の束と、使ったであろう紙が伸ばされ、
未使用の紙と一緒になって重ねられてしまう。
理由は分からない。
本人はそれでいいのだろうが、
衛生的によろしくないので、すべて廃棄。
つまり3日で箱ティッシュ1箱が事実上〝空〟になる。
7~8割は未使用なのに。
もったいないが、
感染症のことも考えると、捨てるしかなかった。
で、残った箱には・・・
化粧道具が詰め込まれることもあった。
夕方、家にいるのに「家に帰る」という
「夕暮れ症候群」の時間にはまると大変。
私が箱から全部取り出して、元の鏡台へ戻すことになる。
実に、面倒である。
昭和の〝石油危機〟影響か?
認知症患者の紙問題については、介護の専門家から聞いたことがあった。
たしか、
「オイルショックを経験した人は、
紙を大切にする(紙に執着する)行動が見られることがある」みたいに。
オイルショックは、いろんな辞書に記述はあるが、
ざっくりいうならば、
1970年代、中東戦争の影響で石油価格が上昇。
トイレットペーパーを作る工程で、
原料を乾かすための燃料が当時、重油だったため、
「オイルが値上がるとトイレットペーパーも値上がりしたり、
供給が追いつかなくなったりするのでは」
という臆測が広がり、パニック的に人が店に殺到。
紙製品買い占めが起こるなど、さまざまな影響が出た石油危機のこと。
母にあてはめると、結婚するころだった。
当時、我が家でもトイレットペーパーを買い占めたのかは、
本人から聞いた覚えがないが、何かしら影響はあったのかもしれない。
試した方法
いずれにしても、大量のムダ紙が出てしまう現状を変えなくてはー。
そこで思いついたのが・・・
「ポケットティッシュ」だった。
2~3個、母の部屋に常備しておくようにした。
最初は文句が出るかと思ったが、
とくに問題は起きず、ムダはかなり減った。
もしかすると「量が少ないから、大切に使おう」と思ったのかもしれない。
「大は小を兼ねる」といわれるが、
介護に関しては小さく・コンパクトがいいこともある。
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