赤川アリス

本名のアルファベットを並び替えたら「赤川アリス」になりました。この名前のイメージとは違…

赤川アリス

本名のアルファベットを並び替えたら「赤川アリス」になりました。この名前のイメージとは違うサラリーマンのおじさんです。 元々はエンジニア系なのですが、書くことにチャレンジしています。

マガジン

  • ろく捨て マガジン

    関西人の星野ひかりと東北人の赤川アリスのコラボでお届けする、 ひーちゃんのヒサンでオモロイ人生。 毎週土曜日更新

最近の記事

  • 固定された記事

ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 1

私(星野ひかり)は幼少期、ばあちゃんに育てられた。 ばあちゃんとじいちゃん、私の三人で暮らしていた。 ばあちゃんはすごく優しかった。じいちゃんは最悪だった。 海に面した河口近くの大きな橋のそばに、 同じ作りの平家が密接して長屋のようになっているところがある。 私たちはその端に住んでいた。 目の前には田んぼがあり、季節を感じさせてくれた。 私の中に残っている最初の記憶は、幼稚園の頃のもの。 その頃ばあちゃんは、家の横の通りを挟んだ、県道に面したところにある次男のおっちゃん夫

    • ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 5

      恐ろしい記憶 星野家に来た初日にお風呂が怖くなったことがずっと尾を引いていて、私は頭を洗えなくなってしまっていた。 そのせいで汚いと言われ、ママに髪の毛をハサミでジャキジャキに切られ、すっごい頭になってしまった。 夜寝る時も怖かった。 いろんなことが重なってか、私はおねしょをするようになってしまった。 幼稚園の時にもしたことがなかったのに。 最初はどれだけ怒られたかは覚えていない。 しかしこの時のことが、私の中に強烈な恐ろしい、今思い出しても恐ろしい記憶として残って

      • ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 4

        あっこちゃんとクーたん 幼稚園の頃、仲良くしていた友達にあっこちゃんという子がいた。 あっこちゃんは優しくておしとやかな女の子で、いつもニコニコしていた。 私はそんなあっこちゃんと一緒にいるのが心地よかった。 お正月にはママが帰省するので、私も一緒にばあちゃんのところに帰れる。私はそれが待ち遠しくて、早くお正月が来ないかとカレンダーを見ながら日を数えていた。 私は帰る度にあっこちゃんの家にもバスに乗って遊びに行った。 あっこちゃんは久しぶりに会ってもニコニコして、以

        • 赤川アリスとは|自己紹介

          私の地元の山形県鶴岡市には赤川という大きな川があります。 私は長年この川のほとりで生活してきました。 春には土手の桜並木を通るのを毎年楽しみにしています。 夏には河川敷で赤川花火大会が行われ、県内外から多くの人々が集まります。 今年は8月17日です。 ペンネームをどうしようかと自分の本名のアルファベットを並び替えていたら「赤川」ができたので、この川にあやかって苗字はこれで行くことにしました。 残りの文字も並べていると「赤川アリス」ができ上がりましたが、 正体はこの名前のイメ

        • 固定された記事

        ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 1

        マガジン

        • ろく捨て マガジン
          5本

        記事

          ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 3

          ばあちゃんと電話 星野家に来て最初の数日はそれなりに楽しく過ごしていたのだけれど、ばあちゃんがいないし、いつ帰れるのかわからないし、私はばあちゃんが恋しくて恋しくてたまらなくなった。 ばあちゃんのところに帰りたい。 ばあちゃんの声が聞きたくて、何度も電話した。 しばらくして電話代が高くなったことに気づいたママが、NTTから明細を取り寄せると、私にそれを見せながら怒りをあらわにし、ばあちゃんに電話することを禁じた。 私はそれでもばあちゃんの声が聞きたくて電話してしまう

          ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 3

          ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 2

          二人のお母ちゃん 幼稚園を卒園した春休み、ばあちゃんの娘の綾子さんの家に来た。 この家には、お父さんとお母さん(綾子さん)、お兄ちゃんが二人いた。 前にも長期休みに何度か遊びに来ていたが、すごく優しくしてくれて大好きだった。 私の他にもこの家に遊びにくる親戚の家族がいて、その家族にもお父さんとお母さん、お兄ちゃんが二人いた。 私が「お母ちゃん」呼ぶと、 二人のお母さんが「はーい」と答えるので、 私は綾子さんの星野家の方を「パパ、ママ」、もう一方の吉田家の方を「お父ちゃん

          ろくなもんじゃない日常・捨てたもんじゃない人情 2