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食品を取り扱う方のノロウイルス対策の基本の基本

食品を取り扱う方のノロウイルス対策の基本の基本

朝起きてからの管理の徹底が必要
 ノロウイルスの対策は、通常行っている衛生管理の基本の徹底しかありません。
 効果的なノロウイルス対策は何も無く、通常の衛生管理、特に個人衛生管理の徹底しか対策が無いと言えます。
 私たちが幼稚園で学んだことが一番大切です。「食事の前に手を必ず洗うこと」外食に行っても食事の前には必ず手を洗うことを徹底すれば、ノロウイルスはある程度防げるはずです。
 日常の個人衛生管理と、個人の日常の個人の健康管理の徹底がノロウイルスによる食中毒事故を起こすかどうかの分かれ目になると思います。
 
下痢、発熱の症状の有る方は出勤しない

 下痢、38℃以上の発熱などの症状が有る方は、職場に出勤しないことのルールを定め、毎朝の確認を徹底します。お酒の飲みすぎの下痢なども有りますが、睡眠不足などの体力の弱った方は、ウイルス感染に罹りやすくなります。
 下痢、発熱などの有る方は、職場に出勤しないことです。
 飲み会などでも、体調管理を考えて牡蠣などの二枚貝を食べないなど注意して飲食するのが食品を取り扱う方の常識だと思います。
 毎日毎日個人の体調管理をすることがもっとも大切な点なのです。
 下痢は自己申告しかありませんが、体温測定は、簡単に耳などではかれますので、体温測定を毎日の点検に加えることが必要です。
 

作業着は加熱工程が有る洗濯方法を行う

 私の経験でも弁当工場の半分以上は家庭で作業着等を洗濯しています。
 家庭での作業着の洗濯は一般的に下着と同じ洗濯機を使用していますから、家族の中にノロウイルスの感染者がいた場合は、洗濯中にノロウイルスが作
業着に付着する可能性があります。
 作業着だけでなく、前掛け、エプロンなども家庭で洗濯をしている場合も多いと思います。
 家庭で洗濯する場合に、有効な方法は、洗剤は塩素系の洗剤を使用し必ずアイロンをかけてもらうことです。
 アイロンを当てれば熱で殺菌されますので、洗濯のあとにアイロンをかけることが有効になります。
 毎朝の入室確認でも、アイロンが掛かっていなければ見た目で判りますので、アイロンをかける事をお勧めします。
 もちろん一番有効な対策は、専門の作業着洗濯業者に任せるのが一番の対策になります。野菜サラダなどの、包装後加熱工程の無い直接口に入る商品を製造している作業者が着用する作業着は、工場、職場から持ち出すべきではないと思っています。

トイレ使用時の注意

 トイレで用を足した後は、手を洗う前にズボン、ベルトなどに手を触れます。トイレの後に作業着はウイルスに感染する可能性があります。
 通常は週に二回くらいしか交換しない作業着でも、本来は毎日洗濯されたものと交換することが必要になります。
作業着には一般的なベルトを使用しない事が大切になります。
 もちろんエプロンなどはトイレに入る前に取り外すことが必要です。
 

ノロ対策は手洗いに始まり手洗いに終わる

 ノロウイルス対策は手洗いに始まり、手洗いに終わると言って間違いありません。
 手洗いの基本はまず手指の点検から入ります。指輪、時計、ミサンガなどの装飾品を身につけていないこと、爪は短く手入れされていること、手荒れが無いこと、以上を確認した上で手洗いを実践します。
 手洗いはまず、手をぬらし、手洗い洗剤を付け細かい泡が立つまで30秒程度手で泡を立てます。洗剤をこする工程が30秒必要なのです。
 手首、肘まで洗うことが必要になります。
 手洗い洗剤を手で泡立てると判りますが、時間を経つに従って、泡が細かくなってメレンゲの用に泡が立ってきます。
 細かい泡になって初めて手指からウイルスを取り除く事ができるのです。
 水でながし、ペーパータオル、エアージェットなどで水分を除去します。経費節減のために十分な水量が出ない手洗い設備があるので注意が必要です。
 エアージェットはフイルター内部など頻繁に清掃を行わないとせっかく洗った手を汚染することが有りますので、ノロウイルスの流行の時期は使い捨てのペーパータオルがお勧めです。
 トイレから出るときには、トイレのノブ、電気のスイッチなどに触れることなく出ることのできる設備が必要です。
 ノロウイルスは、アルコールでは殺菌効果がありません。新型コロナウイルスで流行した、アルコールを手に揉み込む事では、ノロは防げないのです。
 徹底した手洗、トイレで用を足した後に手を洗う前に触れる所は、塩素を含ませたタオルで殺菌することが必要です。

清掃を徹底します。

 ノロウイルスに罹った方が出勤してきた前提で考えてください。
 たとえ下痢などの症状が無くても保菌者の方はいます。
出勤してきてから、作業者が手で触れるところの清掃を徹底します。
 ノロウイルスに有効なのは塩素ですので、200ppm程度の塩素で絞ったタオルで徹底的に拭き上げます。
 できればスイングドアなどを使用している場合は、手の触れるところにス
テンレスの板を張り付けると毎日拭き上げても腐食などは起きてきませんが、
鉄の成分でできているドアなどは塩素で拭き上げると、腐食が発生してしまいます。
 電話、fax、コピー、電気のスイッチ、設備のスイッチなども徹底的に拭き上げます。
 塩素を使用すると腐食してしまうところは、効果が薄くなりますが、アルコールなどを使用してとにかく綺麗にします。
 共用のパソコンなどのキーボードなども拭き上げます。
 手の触れるところが綺麗かどうかで工場のノロウイルス対策が判ると思います。
 

 
下痢などの症状が出た場合

 ノロウイルスに罹った場合は、病院に行って水分を十分に取って静養しているしか対応はありません。
 但し家庭内感染を防ぐ必要があります。
 家庭にトイレが二つ以上有る家庭では、下痢の症状の有る方と他の方は使用するトイレを分けます。
 嘔吐物などでシーツ、タオルなどが汚れた場合は、洗濯機に入れる前に下洗いを行ってから、洗濯機に入れ通常の洗濯物と区別して洗濯を行います。
 このときに脱水まで終わってから、塩素系の漂白剤を入れて再度洗濯することが家庭内感染を防ぐのに有効です。
 便、嘔吐物などを処理する場合は、使い捨ての手袋を使用することが有効です。
 手袋が無くても、ビニール袋に手を入れて直接手を触れない事が必要になります。
 嘔吐が突然発生しても対応ができるように、ビニール袋、使い捨て手袋、ペーパータオル、塩素系洗剤などを日常的に準備しておくことが必要になります。

 質問などは、 http://ja8mrx.o.oo7.jp/koujyou1.htm からお願いします。


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