サッカー台の効率化
サッカー台の効率化
「店長、おはようございます」
「加藤さん、元気な挨拶ですね」
「レジの効率化順調ですね」
「店長、今度はサッカー台が混んで来てしまいましたね」
ヨコシマスーパーでは、レジの効率化を進めるために、ICカードでの精算を進めてきたのです。単純にヨコシマスーパーだけで使えるだけでなく、モール全体、買い物に来られる方の生活圏で使えるようにしたため、ほとんどの方が、ICカードで買い物をするようになったのです。多くの方に広まったのは、サービスカウンターに、ICカードの紛失コーナーを設けたためです。無くしたときの不安をこのコーナーで解消したはずです。
また、使用履歴のプリントコーナーも設置したので、紛失して、届けられたときに、他の方が使用していないかの確認も直ぐに出来る様にしたのです。
レジが効率的に進むと、今度は、サッカー台が混んでしまったのです。
ヨコシマスーパーでは、レジでスキャンしたあと、別のかごに入れて、ICカードで精算し、お客様が、商品の入ったかごを持って、サッカー台に行き、マイバッグに詰め替えていたのです。このマイバッグへの詰め替え時にかごの底に入っている物から詰めないと、壊れてしまうような物があるので、一度かごから出して、更に、マイバッグに入れるため、ある程度の広さと時間が必要だったのです。
ヨコシマスーパーでは、以前から、家庭まで持ち帰ることの出来る買い物かごの販売をしていました。色違いの買い物かごをヨコシマスーパーで買っていただき、買い物時に持参してもらえると、レジのスキャン後に、持参した買い物かごに入れると、そのまま、持ち帰ることが出来るので、サッカー台が混むことはなかったのです。
この持参用買い物かごは、自転車で来られる方には、少し大きかったので、自転車に容易に積むことの出来るかごを更に準備したのです。
二回り小さく、蓋も出来る構造にしたのです。一般的な、自転車の前のかごの中にすっぽりはまる、大きさにしたのです。これで更にサッカー台で詰め替える必要がなくなったのです。
高齢者の方が、手押し車を押して買い物に来られる方がいます。
この手押し車の場合、多少細長い袋じゃないと、手押し車に積むことが出来ない構造の物があります。
また、高齢者の方の買い物の場合、スキャン後のかごをレジの方が、サッカー台に運んでいました。本来は、高齢者の方のマイバッグにスキャン後の商品をレジの方が入れるといいのですが、高齢者かどうかの判断が難しいので、現状の方法しか対応が出来ていなかったのです。
青山店長は、実験として、高齢者専用のレジをもうけたのです。ICカードを登録するときに、65歳以上の方の専用カードを作り、65歳以上であれば、割引の日をもうけたのです。
高齢者用のICカード専用レジでは、有料の持ち帰り袋を無料にし、レジの方が袋詰めを行う様にしたのです。
このレジの実験は、大成功でした。サッカー台を広めることなく、混雑が解消されたのです。高齢者になると、自覚していない方の動作が、非常に遅くなっていたのです。
マイバッグへの詰め替えの時間が非常に遅くなっていたのです。
ヨコシマスーパーでは、段ボールの必要な方に、無料で箱を渡していました。
従来は、箱を潰して、立てかけていたのですが、段ボール箱を使用するときに、ガムテープで組み立ててから使用することが必要でした。
段ボールは潰す事無く、箱の形のままで、積み上げて提供するようにしたのです。
この対策も有用でした。段ボール箱を組み立てる方の場所、時間が無くなり、効率的になったのです。
サッカー台のゴミ箱には、挽肉などのトレイが多く捨てられていました。
刺身、惣菜、弁当のトレイ、容器が捨てられていることは、無かったのですが、挽肉、コマ肉などの、袋に詰め替えても、問題が無い商品は、レジを通過してから、トレイから、サッカー台に置かれているビニール袋に挽肉だけを入れて、トレイはゴミ箱に入れる方が多かったのです。
青山店長は、これもテストとして、挽肉の商品ではじめからビニール袋に入れた物を商品化したのです。
また、挽肉で、凍結させ、使用するときに簡単に使用できる、パラパラと凍結している商品も商品化したのです。両方とも、好評で、サッカー台のゴミ箱に、トレイが捨てられる事も無くなったのです。
ICカードの利用と、様々な工夫で、なんと、ヨコシマスーパーのレジは、混むこともなくなり、平常時は、今までよりも70%の稼働で対応出来る様になったのです。
もちろん、無料で配布している、買い物袋、高齢者用のレジの対応などの、プラスの経費を見ても、作業性の改善が進んだのです。
青山店長は、改善案のアイデアを出すために、サッカー台のそばに立ち続け、アイデアが出るまで、何度も何度も現場を見ていたのです。
あくまでも架空のお話です。
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