アーユルヴェーダ・リトリート in スリランカ 8
5分ほどフロントで待っていると、トゥクトゥクが到着する。
スーパーマーケットはメイン通りにあるが、メイン通りまでは細い路地を通らなくてはならず、そこには多くの野良犬がいる。インドでは狂犬病で年に10,000人死ぬと聞いたことがある。ここはスリランカだが、狂犬病には気をつけなくてはならない。
スーパーマーケットには、トゥクトゥクで5分強走っただけで到着する。エコバッグを持って行ったのに、入り口のところでそれを預けるように言われる。考えてみれば、盗難防止などに必要な措置なのだろうが、エコバッグが使えないことにがっかりする(結果的にはおそらく、レジ袋は付いてきたのではないかと思う。実は課金されているのかもしれないが、店の人が商品をレジ袋に詰めてくれた)。
中に入ると入り口付近に、スリランカの名物だというカシューナッツが置いてある。しかし全然お手頃な値段ではない(まあカシューナッツはもともと高価なものだが、日本で買ったほうが安いくらいだ)。カゴに入れるのを躊躇して先に進む。
ガイドブックで見たスナック菓子なども売っているが、持ち帰りが難しそうな見た目なので、別にスナック菓子が好きなわけではないし、これもパスする。
お菓子などもおいしそうなものは特にないし、南国なのになぜかチョコレートがたくさん売っている。そんなものは暑い時期に持ち帰ることが難しい。
しかし贈答用にもできそうなクッキーの缶があるので、それを購入する。小さいボックスのものと缶のものと両方買う。
それからカレースパイスも買う。そんなものは買った本人はよくても、もらったほうは困るかもしれないが、カレー味なら応用が効くので、使ってくれる人もいるのではないか。
スリランカはシナモンの産地だというので、シナモンスティックも買おうかと思って一度はカゴに入れた。しかしシナモンは、我が家で使い道がなくて困っているパウダーがある。だからそんなものを人にあげて、困らせても困ると、冷静になって棚に戻す。ちなみにスリランカでは、カレーにもシナモンスティックが入っていたし、我が家では最近、ミルクティーにシナモンを振りかけてチャイにするという、シナモン活用法を編み出した。しかし、日本ではシナモンの使い道は、そんなにないのではないかというのが私見だ。
スリランカといえば紅茶なので、紅茶も見てみる。すると、確かにセイロンティとは書いてあるのだが、例えばリプトンだとかディルマだとか、外資系のメーカーの名前が付いたものしか売っておらず、がっかりする。
ところが私が知らなかっただけで、後で調べたところによると、ディルマはスリランカ発のメーカーなのだそうだ。私はすっかりドイツの会社だと思い込んでいた。ディルマがスリランカの会社と知っていれば、たぶん買ったと思うが、知らなかったのでスルーした。
そもそも紅茶は、切らしそうな時にもらえば嬉しいが、そうでないと不良在庫になりがちだ。少なくとも我が家ではそうだ。昨年インドで手に入れた紅茶も、まだそのまま残っている。そんなこともあって、あまり購入に気乗りがしなかったこともある。
結局入り口のところに戻って、カシューナッツを買い込んだ。カシューナッツならもらった人が迷惑することは、あまりないだろう。
こんなふうに、私は土産選びを楽しんだ。
ただ、今回は土産について、ほとんどリサーチしていかなかったのがちょっと失敗だった。ディルマのことも知らなかったし、そういえば売っていたが、あまり美味しそうには見えなかったのでスルーした、レモンクリームをサンドしたお菓子なども、名物であるらしい(ただし、気をつけて持ち帰らないと、確実に割れる形状だったが)。
去年インドに行った時は、参加者が多かったことも手伝って、多くの土産情報が手に入り、私は物欲に取り憑かれた。今回は情報不足で、あまり買えなかった。
ちなみに、スリランカ人に聞いたところによると、スリランカでも紅茶は飲むが、よい茶葉は海外に回ってしまい、国内では割安な茶葉が出回っているらしい。どおりでスーパーで見た茶葉も、やたら大きいサイズの袋が目についた。おそらく安くて量が多いものが売られていたのだろう。
スーパーからホテルに戻っても、5時からの瞑想クラスに間に合う時間だったので、瞑想クラスに参加して、そのあとは夕食。
なかなか時差が抜けず、夕食から部屋に戻ると、程なくして眠ってしまった。スリランカの午後7時半は日本の午後11時だ。(9へ続く)
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