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食生活を見直してみた 2

在宅勤務は夫が太る要因になったことは前回書いたが、それだけではなかった。彼が太ったもっと直接的な原因は、禁煙だったかもしれない。

コロナ禍より数年前、オフィスが全面禁煙になって夫は、やむなく禁煙外来に通った。そして、あっさりとはいかなかったが、なんとか禁煙に成功した。
しかし禁煙した人がしばしばそうであるように、太った。なんだかよく知らないが、要するに禁煙すると、ごはんがおいしくなるようなのだ。禁煙で太ったのに、結局今ではまたタバコを吸っているので、私は詐欺にでも遭ったような気分だ。

そのほかにも細かい事情はあるが、ともかく夫は太った。しかし彼には、太っていたくないいくつかの事情もあるようだった。今度は痩せたいと願った。
しかし、太るのは簡単でも痩せるのは難しい。おまけにインドア派なのに、体まで重くなって、ますます出かけるのが億劫になったらしい。手に負えない。
そういうわけで、彼が痩せたいと思ってからも、しばらく太った状態が継続している。

昨年秋、私が利用しているヨガ教室で、断食講座があった。私たちは以前、胃腸を休めるために、自己流で断食をしたことがある。夫に断食講座のことを伝えると、ぜひやってみたいと言う。彼だって痩せたいのだ。

前回書いたように、在宅勤務が嫌いだった私は、在宅勤務体制が終わると、嬉々として通勤した。しかし、在宅勤務が大好きな夫の会社は、悪いことに在宅勤務を継続し、しかも出社要件すらない。
そして前回書いたように、平日は料理をしない私は、在宅勤務の夫のために、昼食を用意するなんて思いつきもしない。
すると夫は、あろうことか昼食に、自宅から徒歩1分もかからないところにあるコンビニに毎日行って、弁当を二つ買って二つ食べるという生活になった。一度そうなってしまうと、一つにするように何度言っても、やめなかった。
そんな夫が果たして断食なんてできるのだろうか。しかし本人は痩せたいという問題意識はあるし、やると言っているのだから、渡りに船だ。

ところが夫婦ともども楽しみにしていた断食講座は(私は断食なんかしないが、できれば夫には痩せて欲しい)、定員に達しないため、昨秋は開催が中止となった。落胆した。夫は痩せるチャンスを失った。
虎視眈々と、次の機会を待った。そしたらこのたび春に、断食講座が開催予定だという。前回のように中止になったらどうしよう、と戦々恐々としていたが、今回は必要な人数が集まったようだ。

断食講座は説明会のあと、面接を経て参加が最終決定するというし、興味がある人は、説明会にだけ参加してもいいと言う。
今回はやらないが、私も断食には興味があり、いずれ試してみたい気持ちがあったこともあり、説明会には夫婦で参加することにした。
〈3へ続く〉

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