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悩みが吹き飛んじゃう本の紹介・感想

☆本の紹介・感想☆
「コジコジにきいてみた。モヤモヤ問答集」
さくらももこ 文・絵

まずは「コジコジ」とはなんぞや。
漫画「コジコジ」全3巻は「ちびまる子ちゃん」で有名なさくらももこ作品のひとつ。
ヘンテコな宇宙生命体のコジコジは、いつもフワフワ。どこかとぼけて、ずれていて、憎めないキャラクター。それでいて、言葉に味がある。コジコジのお友だちも個性爆発。
1巻は、ちびまる子ちゃんの教室を模したような場面からはじまる。先生がちびまる子ちゃんの担任の先生みたいなんだけど、ツッコミやら言動はかなりキツイ。先生の前には、ワチャワチャしたヘンテコなキャラクターがズラリと座っている。
オープニングから、なにやら騒がしそうで、楽しいそう。ひたすら笑って、ストレス発散できる漫画。
漫画の紹介はここまで。

紹介する本は、さくらももこさんが亡くなったあと、展覧会の関連書籍として出版された作品。
1から100までお悩みがあって、それぞれにコジコジが回答してくれる。回答は漫画の一コマから抜き取ってある。新たに言葉は作っていない。コマの当てはめ方が絶妙!
例えば「勉強」しないとダメですか?の問いに、コジコジは「カッコの中の字が読めないけど 何ていう字ですか」と逆に聞いてくる。
平然とわからないことはわからないと、かわいいお顔で言ってのけるコジコジ。憎めない、こんな風に言ってみたいな、と思わせてくれる。コジコジの隣に座る次郎(鳥みたいなキャラクター)がコジコジを見ている。額には、縦の線が入っている。まるで「おまえ何言ってんの?勇気あるなー…」と読者の気持ちを代弁しているみたい。
この調子で100問まで進んでいく。
お悩みは深刻なのに、コジコジの回答を見るたび、大した悩みに思えなくなってくる。
生きるのが辛いな、と思ったら、読んで見る価値あり。悩みが半減、いや、飛んでなくなっちゃうかもしれない。
「コジコジ」を生み出したさくらさん。数々の言葉を持っていた想像力に溢れた人物だったんだな、とあらためて思う。
それから、編者の方たち、どれだけコジコジを読み込まれたのだろう。読み込み力が半端でない。こちらも感服。
ショッキングピンクの装丁も目立って、かわいい。
実は問答集を読んでから、再度漫画を読み直した。
どちらもあわせてオススメ。

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