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夫に対して思考放棄して反省した話

我が家は夫、私、娘(年少さん)、息子(10ヶ月)の4人暮らし。

普段は子どもたちのことをnoteに綴っているが、今回は夫について綴る。

夫とは結婚6年目。付き合っていた期間も含めると約10年一緒に過ごしてきた。

夫は穏やかな性格で、これまで大きな喧嘩はほとんどなかった。「ありがとう」や「ごめんね」を丁寧に伝えてくれるし、子どもたちに対しても私より遥かに穏やかに接してくれている。

夫のそんなところが大好きだし、尊敬している。しかし、私は勝手に夫に劣等感を抱き、いじけたりツンケンした態度をとってしまうことがある。

上の子である娘が2歳、まさにイヤイヤ期のピークだった頃。夫に言われたある言葉が今でも心に残っている。

当時の私は娘の対応に疲れ果てていた。娘が寝てから、「また今日も怒鳴ってしまった…」と反省する日々だった。夫に対しても娘はイヤイヤを炸裂させていたが、夫は私よりも穏やかに娘に接していた。

娘が寝て夫婦2人になったとき、私はいつものように劣等感を拗らせ、目を伏せて夫にこう言った。

私「夫くんはできた人間よね。すごいよ。私は不出来な人間やから、そんな風にうまくできひん。」

夫から返答がない。顔を上げて夫の方を見ると、いつもの穏やかな表情ではなかった。

いつもより冷たい目とワントーン低い声で、夫が言った。

夫「俺はできた人間とちゃう。娘ちゃんにはイライラするしキツくあたっちゃうときもある。でも俺なりに考えて反省して毎日やってるんや。はじめからできる人みたいに言わんといて。すごい嫌やわ、その言い方。」

私が知る夫史上、一番怖かった瞬間だった。私は自分が恥ずかしくなると同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。そして、さらにいじけた小さい声で謝った。

確かに夫の持って生まれた性格は素敵だが、それだけではない。ちゃんと己を顧みて試行錯誤しているのだ。私は夫の良い部分を「そういう人だから」として片付けてしまっていた。言うなれば、思考放棄ラベルだ。それは夫を形成する大部分を無かったことにするに等しい。


この一件以来、誰かの良い部分や悪い部分を「そういう人だから」で済まさないよう気をつけている。その人の背景、努力、そのときの状況など様々な要素が関係しているのだ。


子どもたちに対しても、思考放棄ラベルを貼らないように注意したい。

改めて、夫くん、あのときはごめんなさい。

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