もったいない病の孔乙己(コンイーチー)

どうも。
先日、「もう読書なんてこりごりだぁ」
なんて書いたのに今も小説を読んでいる粗大ごみです

なにせKindle Unlimitedに入ってしまっているので
「一冊でも多く読まないともったいない」
というくだらない気持ちに引きずられるまま読んでます

……99円しか払ってないですけどね

なので1冊でも読めば充分……なのですが、タイトルにも書いたように
「もったいない病」な私はついつい新しい本を開いてしまってます

しかし、そんな理由で本を読んでも
中身が頭に入るとは、流石に思ってません
以前も書きましたが「情報を食べてる」だけな感覚です

なんていうか
「食べ放題に入ったんだから、ギリギリまで食べて元を取ろう」みたいな。
そういう気持ちになってしまって、とにかく量や質の高そうものを手当たり次第(というほどでもないか)…に探してました

そういう訳で今は【故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫)】を読んでいます。まだ最初の方の短編しか読めていませんが、どれも面白い上に非常に読みやすいです。スナック感覚でサクサクいけます
(面白いとかサクサクとか言ってちゃダメな気はしてる)

「阿Q正伝」が目当てですがまだ読めていません
しかし「故郷」という作品も有名…というか国語の教科書に採用されていた…らしいんですけど、全く読んだ記憶がありません
(私が学んでいないだけなら良いんですが、読んだうえで忘れているなら本当に自分の記憶力が情けない)

あ、ちなみに故郷は内容こそ暗いですが
当時の中国の現状を見据え
希望のある未来に向かうことを奮起させるような話になっていてとても良かったです
(最後の文章が有名らしい)

…それはさておき
短編はどれも面白かったですし
次はいよいよ私の目的である「阿Q正伝」なので
なんとかサブスクが更新されるまでに読み切りたいです

読んだ後、書けそうなことがあれば記事にしようと思います

ではまたいつか



余談ですが、最近この本に収録されている
「孔乙己」(コンイーチー)という作品が話題になったそうです
(スマホでのルピの振り方が分からなかったので後付けになってます。すいません)

就職難が続く中国の若者たちが
「孔乙己」という落伍者に共感し
ネットミームとして使うようになったそうです

小説「孔乙己」で、科挙の試験に落第し、漢字の読み書き以外に現実社会で役に立つ能力を持たない彼は飲み屋で借金を重ね、ぼろぼろの長衫を着て人々にばかにされながらも、自分が読書人だというプライドを捨てられず、最後は盗みに入り、足の骨を折られるという悲惨な結末を迎える。長衫はいわば孔乙己が現実を受け入れないこだわりであり、現代の若者にとっては大学卒業後、望む就職ができなくとも肉体労働や単純労働には就きたくないというこだわりを表している。そこからこうした自嘲表現をネットでは「孔乙己文学」と呼ぶようになった。

上記記事より

ですが個人的に、孔乙己(コンイーチー)という男の問題は
プライドよりも「サボり癖」の方にあると思ってます

彼は漢字の読み書きが出来て書道が得意なので写本を頼まれるのですが
酒を飲んでは仕事をサボってしまうので頼んでくれる人がいなくなってしまい、悲惨な結末になってしまうのです

記事にも書いてますが
最初の試験すら通らなかった孔乙己と違い
中国の若者は大学受験を突破し卒業までしているのですから、流石に物乞いと盗みをするくらい貧しくなる前には、こだわりも捨てることが出来るんじゃないかなと勝手に想像してました

私の場合は不釣り合いなプライドを捨てられず、最後は犯罪者かホームレスで野垂れ死するだろうと思ってるので、孔乙己にはずっと自分を重ねてました

そして、少なくとも私のように
「仕事するより、物乞いになり野垂れ死にしよう」なんて人は多くはないでしょう

…というか多かったら魯迅があまりに不憫だよね

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