日常と非日常の断絶が好きだという話

日常と非日常の断絶が好きだ、と唐突に言われても分からないひとの方が多いでしょう。怖い話が大好物である、という方にはわかってもらえるかもしれないですね。たとえ話をしましょう。あなたはいつも通りに夜道を歩いていました。そして怪奇現象に遭遇します。まぁその怪奇現象はどんなのでもいいんですが、影の無い女の人がスーッと道を横切って行った、みたいなのでいいです。ここでの日常は、夜道を歩いている、です。そして非日常は、怪奇現象に出会った、ですね。私は日常と非日常の断絶が好きなのだと主張していますが、このたとえ話では、夜道をいつも通り歩いていることから怪奇現象に会ったということに続く瞬間が大好きだということです。

有名どころではないラノベを出してしまい恐縮ですが、「断章のグリム」というライトノベルを知っているでしょうか?少し前のラノベなのですが、この本の作者さん、日常から非日常へ続く瞬間を描くのが本当に上手なんですよ。ぞわり、とする空気の変質。日常から狂気が跋扈する非日常へ。読んでいるだけでもその空気の変化に鳥肌が立つような、そんな描写が素敵すぎるラノベです。怖いのが大得意なひと全員読んでください。

ここまで言葉を尽くせばきっとわかってくれると思いますが、私は日常と非日常の境目、断絶、変わる瞬間が本当に大好きです。愛しています。
でも、残念なことに鳥肌が立つような空気感の変質を感じさせてくれる小説は、今のところ断章のグリムシリーズと今邑彩さんのよもつひらさか(短編集)だけです。よもつひらさかも是非読んでみてください、とても素敵な怖い話がたくさん詰まってます。
とても残念なのですが、未だにこの2つ以外の小説で日常と非日常の変化の瞬間を感じさせてくれた小説に出会えていません。本当に残念なのですが。
なのでどなたかおすすめの怖い小説を私のお題箱にでも、ここのコメントでも、私に伝わるところならどこにでも投げてください。もしよければその本を貸してください。本当に怖い本が読みたいです。

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