吐について

この前初めて吐いた。
かろうじて誰にも迷惑はかけず家のトイレで酒を吐いた。せっかくの酒が勿体無い。
しかし酒を間髪入れずに飲んで、その結果身体が耐えきれず根を上げてしまっているのだから仕方ないと言えば仕方ない。
そう言えばもう何十年も吐いていなかった。
最後に吐いたのは小学生以来だったと思う。
確かあれは合唱練習で酸欠を起こして吐いたんだっけな?
わからないけどあまり思い出したくない思い出であることには変わりない気がする……
吐くまでは苦しいけど吐いたら急に楽になる。
そう考えると、「吐」って快と不快表裏一体って気がして来なくもない。

「吐」とは
はく。口から吐き出す。
のべる。うちあける。

この意味のように、口から物を出す意味合いで使われる。
1の意味を参照すれば、自分の体内にある毒を吐き出しているので、ある意味では快の側面が出ている。しかし「反吐が出る」などのように吐くことを不快と捉える意味合いもある。
2の意味を参照すれば、自分の気持ちを吐くわけだから、基本的に不快なことはないだろう。よく「気持ちを吐き出せてスッキリした」だとか、「吐露」という言葉で言い表せる。
イメージ的には「吐く」ということは吐瀉物とか酔っ払いだとか、反吐とかまぁ悪いイメージしか思い浮かばなく「不快」ではあるが、意味合い的には毒を吐いたり、自分の気持ちを包み隠さず述べたりと「快」の印象がある。
イメージと意味合いでこんなにも違うものかと、面白い……
でも、意味合い的には快い意味であるけれどあるけれど、吐くまで飲むのはいけないね。

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