見出し画像

meganekko

小学校に上がり、学校で健康診断を受けた結果
”めがね”が必要だとわかった。
遠視と言って近くがぼやけるのだが、
目が悪いと思って生活をしていなかった私は突然
自分の人生に眼鏡が現れ、いったい何のことやらと思っていたのだが
実際に眼鏡をかけるとよく見える・・・!
だけど遠視の眼鏡は当時まだ分厚くあと老眼鏡のように
かけた人の目が大きく見えるのがちょっと気になっていた。
あと度がきついのか疲れてくると目の焦点が合わなくなることも
しばしば。自分の顔を鏡で見るのが怖いと、ほかの人にも目が変・・
って思われたらどうしようでいっぱいいっぱいだった。

母に「目が寄っとるよ」とか言われると
もう不安でしょうがなかった。目に負荷をかけるたびに
不安とストレスを抱える何とも生きにくい日々を過ごしていた。
「いつか目がみえなくなるのかな・・・」と何度も思った。

なのでテレビゲーム、ゲームボーイ、パソコンは
私にとって興味はあるのだけどかえってくる代償が大きすぎて
かじっていた程度のまま大人になった。

それもあってかもともとないのか、ゲームセンスは0
一時的にはまるものもあったけど1度終われば
すぐに飽きてしまう。(誰かがやってるのを見るのは好きなんだけどね)

壊滅的だなと思ったのは社会人になって同期に進められた
モンハンは1番最初のステージを何度プレイしても制限時間内に
終わることができなくてこれはもう才能だなと思った。

1番長く続いたのはツムツムだったかな(今はやってないけど。)

眼鏡生活が始まれば、からかわれることもしばしばあった。
でも他人にからかわれることよりなによりもしんどかったのは、
眼鏡を買い替えに行って家に帰ったときの母の態度だった。


月に数回、母に眼科に連れて行ってもらっていた
ことには感謝しています。
(眼科の先生にもお母さんに感謝しなさいといわれてた。)

買い替えの頻度は短期間ではないが、
中学生までは何度かあり、眼科で先生に眼鏡を変えましょうと
言われたら父と私で眼鏡屋さんに行って買ってもらっていた。

レンズにもランクがある。私の場合遠視なので
レンズを薄くする、紫外線カット、などつけられるオプションを
父親はすべてつけてくれていた。
フレームも限られており、あまり選べるものはなかったけど
そこまでこだわりもなく。作ってもらっていたのだが
どうやらその”オプション”にかなり金額がかかっていたようで、
家に帰ると金額を知った母親がものすごく不機嫌になり、怒られるわけでもなくあからさまに避けられるというすごくつらい思いをした。

妹と母親だけくっついて私が孤立するという家の中で孤独だった。
父親が選んだのに、、、
私がわがままを言ったわけではなかったのに。

最初は気づかなかったけど、気づいてからは地獄。
買い替えに行くたびにオプション付けなくていい、
安いのでいいから。と父に説得を試みるも
譲ってくれない。家に帰れば母から避けられ、
どれだけあがいても伝わらず、買い替えはいつも嫌だった。

大きくなってから母に言われたことがある
「生活に苦しい中で、あんたの眼鏡の金額を見るのがしんどかった。」

父がかなりの倹約家だった。1円たりとも見逃されなかったと。
母は自分の服も買えず、また家に必ずいるようにと父に言われ
パートも許されなかった母は友だちと飲みに行くことすらできなかった。

そんな中で3人も子どもがいるのに長女のためだけに
なんでそんな金額を出して眼鏡を買うのだろうかと思ったんだろうね。

悪循環だったとしか思えないけど、
あの頃の自分に伝えることができるなら、

「つらかったね。あなたは何も悪くないよ。理由が分からないまま自分を責めて静かにしていればもとに戻るって思ってたね。しんどかったね。」

「よく耐えてきたね。もう我慢しなくていいよ、自分を傷つけなくていいよ。」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?