【読書メモ】自治体職員のためのナッジ入門
本書を読む目的:市民生活や効果的な事業に役立つナッジが活用できている状態
コロナ禍でわかりやすいものだと「ソーシャルディスタンス」をキープするための「足跡マーク」などが該当します。
行政では、検診の受診率を向上させたり、未納防止のための口座振替申し込みを促進するなど、様々な分野での導入事例があります。
行政の通知文は、法律の根拠条文を盛り込んだり、「あらゆる条件の人が読んでも該当するように」すべての選択肢を含む内容などを記載したりして、長かったりわかりにくいこともあります。
ただ、そのために本来取ってほしい行動をとってもらえなかったり、結果的に市民にとって望ましい選択肢がされない可能性もあります。
こうした状況を避ける手法の一つとして、ナッジが注目されています。
千葉市では、男性職員の育児休暇の取得率を向上させるために「取らない理由を申告」させるようにしたところ、取得率が大きく向上したとのことです。
ナッジだけの効果かはわかりませんが、例えばこういうシンプルな内容であれば、今すぐにでも官民問わず実践ができるのではないでしょうか。
また、個人的に実践していきたいなと思うのが「行動プロセスマップ」です。
例えば、検診の予約票を送付して市民が受け取った場合に
①郵便が届く ②封筒を確認する ③封筒をあける ④内容を読む ⑤やるべきことを理解する ⑥予約方法を確認する ⑦予約日を考える ⑧予約サイト等にいく ⑨予約する
など、細かく行動を分けて「どこで離脱しているか」を検討し、離脱を防ぐための仕掛けとしてナッジを取り入れることも可能です。
「予約率が低い」と聞いた時に、いきなり・単純に「予約率を上げるにはサイトの改修が必要だ」などと考えてしまうケースもあるのではないでしょうか。
一足飛びに解決策を考えるのではなく、まずは行動プロセスを分解し、どこに課題があるか現状把握・分析することが有効ということです。
そう考えると、いきなり書き出しているこの「読書メモ」も一体誰に向けて書いているのか整理した方が良いなと思ったりするわけですが…
ナッジについてさらに知りたい場合は、ナレッジがシェアされているサイトがありますので、是非こちらから情報を深堀してみてください。
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