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エッセイ:オタクだけど、撮り鉄やジュニアアイドルにハマらなくて良かったと思う。

 僕はオタク的な素質は多々あるけど、アニメ、映画、マンガ、ゲームという受動的なものしか興味が無い。そのことに幸運を感じざるを得ないことがある。

 どういうことかというと、例えば撮り鉄とかだったら駅のホームで他の客がいる中、ベストポジションで写真を撮ろうとするわけだけど。多分、良識のある人なら、妥協点を見つけてそこそこで我慢するのでしょうけど、僕は他人と争ってでも、拘り抜いてしまうに違いなくって。サラリーマンや駅員からマジギレされる羽目になる。

 優先順位度が、「趣味>>>>>>>>>その他」になりやすい人間なので、限度を知らないのだ。その時の僕は目の前にある「お宝」にしか興味が無い。

 僕の性質上、特に厄介なのが、三次元のアイドルにハマることでしょう。それも小学生くらいのジュニアアイドルに粘着し始めて、ストーカーにまで発展していたでしょうし。自宅や学校を突き止めて、私服姿の◯◯ちゃんに興奮していたに違いない。

 ゲーム版「serial experiments lain」の美少女の私生活を覗き見してるかのような視点が好きだったので、それを現実の世界で実行していたと思う。ジュニアアイドルの子の盗撮ビデオを自分で管理して保管するのが楽しくて仕方なく、データが貯まるたびに愉悦に浸れるのでしょう。特定の子を独占してる感覚はきっと楽しいと思う。「素の姿」を把握してるだけでも、他のファン達より頭一つ抜きん出ている訳ですから。

 ただ、その子から裏切られたと感じた瞬間(例えば同級生の彼氏が出来たなど)。完全にスイッチが入ってしまい、ガソリンをぶっ掛けて燃やしてしまったかもしれない。

 推しなんてそもそもいないのに……。気が付けば、こんな心配ばかりしているのです。どう見ても現実の娯楽には向いてない。

 実際の僕はアニメを見てる方が好きだし、静かな部屋の中にいる方が幸せだった。作品そのものを楽しんでいるより、妄想の材料に使うために見ている。部屋を真っ暗にして目を閉じて瞑想していく。自分の頭の中にしか興味がない。様々な二次元ロリキャラを組み合わせた、可愛くて理想的なお母さんに抱き抱えられてる。瞼を閉じてる時だけ、僕は現実を忘れることが出来る。その一瞬のために生きてる。大好きだよお母さん。

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