ノンバイナリーな私と婚姻の話

過去の記事でも書いたとおり、私の割り当てられた性は女性です。しかし、好きになるのは女性で、男性を好きになったことはほとんどありません。

私が好きになるのは女性であることがほとんどなのですが、告白する勇気を持てたことはありません。好きになった方はノンケだと感じてましたし、私の周りの人から「同性愛は気持ち悪い」と直接聞くこともそこそこあり、告白=関係終了だと思ってました。

一方で、(心はともかく)身体的に女性であったたことから、「出産できるならしたい」という思いもありました(この辺りの事情とか心境はまた別記事で書きたいと思います)。出産できる時期は限られています。そして、自分だけで妊娠することはできませんので、生殖能力のある男性とそういう関係になる必要があります。

私は男性を好きになることはほとんどありませんでしたし、一定以上の距離感とか関係になったとしても、落ち着かないというか、居心地が悪いというか、一緒にいることを苦痛に感じるようになってしまうことが多かったのですが、一人だけそういう居心地の悪さを感じなかった男性がいました。その男性とはたまに体の関係があるが付き合ってはいないというような関係でした。

年齢的に、出産をするならここ数年で覚悟決めなきゃいけないなという時期、その男性も独身だったこと、恋愛とはちょっと違うかもしれないけど長い付き合いで、比較的なんでも言える関係だったことから、その人に率直に自分の思いをぶつけてみました。

流石に戸惑っていましたが、結果的にその男性と婚姻関係を結ぶことになりました。そういう関係なのでお互い束縛することもなく、結婚した時からずっと、比較的安定した関係(?)を続けています。その当時は私自身、性自認とか性愛の対象などの概念もあまりしっかりしていませんでしたので、違和感があろうが「自分の体が女性であること」が全てだったんですよね。

女性を好きになったことはあっても付き合ったりすることはできないと思ってましたし、男性とは親密な落ち着いた関係をあまり築けなかったので、数少ない居場所となったその男性との関係は救いでした。彼がいなければ結婚することはなかっただろう(今のところ、日本では法的に異性同士でないと結婚できないので)と感じています。まあ、一緒に生活をする上で、お互いいろいろ不満があったりぶつかり合うこともありますが、この関係を継続できているのは幸運であり、感謝しています。

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