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麻雀76:強かったパイレーツ。苦しかった風林火山。【2023-24Mリーグ#20】
強かったパイレーツ
Mリーグ2023-24シーズンは、パイレーツの優勝で幕を閉じた。
ファイナルに入ってからも、要所でトップを獲り、一度も首位の座を明け渡すことなく、リードを守り切った。チームスローガンである、「圧倒的に勝つ」を文字通り体現した。
今シーズンは、鈴木優が5連勝、デイリーダブルでのMVP獲得、最小点トップなど記録ずくめでクローズアップされがちだが、瑞原、小林、仲林それぞれが要所でしっかりと仕事をして、全員麻雀で勝ち切った。
船長小林の成績は振るわなかったものの、どんな成績でもいつも飄々とした佇まいであり続けることが、結果としてチームにいい雰囲気を与えたのではないか。
リーダーの落ち着きある態度がチーム全体にも波及し、結果に一喜一憂しすぎないことが、
好調の波は大きく、不調の波は小さく
していたのだろう。
来シーズンは、史上初の連覇に挑戦することになる。記録ずくめの優勝に続き、連覇の記録も海賊たちが獲得するのか。2回目の優勝チームが出たことを節目に、Mリーグがさらに進化することを期待する。
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苦しんだ風林火山
思えば、ファイナル8戦目終了時点には、首位パイレーツと肉薄していた風林火山。
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ターニングポイントとなったのは、ファイナル5日目。
亜樹→瑠美が登板して、パイレーツとのトップラスを連続で決められてしまったところで、優勝争いからパイレーツを除いた3チームでの準優勝狙いに切り替わる分水嶺となった。
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しかし、その後も風林火山への逆風は強いままだった。
勝又4戦、亜樹・松が瀬が各1戦ずつ登板するも、亜樹の2着以外は逆連帯。
レギュラーで苦しいチームを救った軍師勝又の神通力も、吹き荒れる逆風に抗う力は残っていなかった。
最終戦のオーラス。ちょっとした事件が起きた。
ラス親の仲林はサクラナイツ堀が切った牌を見逃しアガらない選択をとった。仮に、アガッていた場合、サクラナイツと風林火山の点差が詰まってもう1局となる。
仲林によって3着争いが歪められたとみるのは邪推というものだ。
優勝が決定的な仲林からすれば、自身の無駄なあがりで優勝の熱が3着争いに移ってしまうのは本意ではないだろう。
それに、この時点でサクラナイツと風林火山の勝敗は堀と勝又の当事者同士で決していたわけで、むしろ仲林がアガることでその決着に水をさすことになると考えただろう。
今思えば、道中で手組みをしない、あるいはテンパイ取らずとする選択をしていれば、こうした議論もなかったわけだが、、、、。
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表彰式において、挨拶に立った瑠美。
優勝したパイレーツへの賛辞、今シーズンを無事に完走できたことと関係者への労いの言葉。
それに続けて出てきたのは、強烈な反省の弁だった。2年連続でファイナル進出を果たしたものの、2年連続4位になってしまった。
悔しさを滲ませつつも、“来季もまたこのメンバーで戦う”ことを力強く宣言し、雪辱を期した。
表彰式の登場シーンからシーズン終了の挨拶にかけて、選手たちの表情が印象的だった。
ファンに向けて笑顔を振り撒くルミアキ。
ぎこちなくも必死で笑顔を作ろうとする勝又。
そんな彼らと対照的に、不機嫌そうな表情を隠そうとしない松が瀬。
レギュラーでは不調に喘ぎ、セミファイナルでは復調したものの、ファイナルではノートップ。チームの足を引っ張ったと言う思いが強かったことだろう。
2年連続でファイナルに進んだ総合力の高さはMリーグ内でもトップレベルだろう。
来シーズンはファイナル進出が最低限。今季のパイレーツのように、松が瀬と勝又がMVP争いをするほどに活躍する姿がみたいものだ。
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