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左手及び左手首に、敬礼。

それは突然だった。

11月半ばの日曜日、
助手席でのうたた寝から目覚めた私は
左手首の違和感に気付く。

こまかく言えば、左手の親指側手首が痛い。
腕時計の時計盤の部分が
寝相でおかしく曲げた手首に食い込んだのか。


まあしばらくすれば治るだろう。
幸い、利き腕とは反対側だし。


そう思い2日3日、1週間、10日過ぎた所で
消えるどころかじわじわ増す勢いの痛みに焦り
一番近くの整骨院で診てもらうことにした。




腱鞘炎。


手首以外にも左上半身が張っているとのこと。
治療と並行して、助言をいただく。


「痛みが落ち着くまでは
左手をできるだけ使わないように意識して下さい」


これがなかなか難しいことだった。

葉物をちぎり取る。

引き出しにタオルを押し込む。

服の裾をズボンに入れる。


日常の家事に加え
仕事で子ども達と過ごす中でも
うっかり左手を使ってしまい、
痛みにはっとする場面が何度もあった。
もちろん、両手を使わなければできない動きは
仕方ないのだけれど
左手、そして左手首が
こんなに活躍していたなんて。

ふと、スキマスイッチの曲「LとR」※を思い出す。

"利き腕"なんて不条理なシステムで
左の僕にスポットは当たらない
器用なのは君の方で
不器用は僕の方だ
確かにその通りなんだけれど

「LとR」スキマスイッチ


ごめんよ左手、左手首。
"幸い利き腕とは反対側だし"とか思って。
時々手のひらをメモ帳代わりにもしてるし
本当にごめん。いつもありがとう。

少しでも負担が減ればと思って
用意したサポーター。
装着した左手が少し格好良く、
誇らしげに見えるのは、私だけか。

左手及び左手首に、敬礼。


※LはLeftで「左」、RはRightで「右」の意味。
歌中では左手と右手、利き腕とそうでない腕を器用な「君」と不器用な「僕」に例えて表現されています(もっと良い解釈もあるはずだけれど..もし知っておられる方いれば、教えてください!)。
単純な左手讃歌では無い事だけ、付け加えておきます。


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