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『アイコンタクト』

どうしてこうなっちゃったかなぁ。
半笑いのまま私は思った。
事の始まりは佐祐理が山登りに行こうなどと言い出したことだ。
いや、もっと遡れば女人禁制のしきたりがどうこうといった話題からだった気がする。
「女人禁制なんぼのもんじゃい!私と愛美の百合パワーに勝るものなど無いわ!」
で、そん決意(?)で山に登ったもんだから山の神様の怒りにでも触れちまったんだろうね。
ポッキーゲームをしていたら突然のがけ崩れ。上に残った私と命綱ならぬ命ポッキーでぶら下がった佐祐理なんて構図に。
ポッキーをかじれば二人の距離は縮まるが、口を動かせば佐祐理は落ちてしまう。
考え込んでいる私に佐祐理がアイコンタクトを送ってきた。
そうか、あの栄養ドリンクで有名などこに行っても危険な目に遭う男二人のマネをすればいいんだ!
私は力いっぱい叫ぶ。
「ファイトぉぉぉ!……あっ」


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