【NEW EDUCATION EXPO 2024】セミナー聴講メモ
6/8、NEW EDUCATION EXPO 2024を訪問しました。
セミナーの聴講メモです。
1.「ラーニングアナリティクスからクラスルームアナリティクスへ~川口市立高校での取り組みをもとに~」
クラスルームアナリティクスというあまり聞きなれない言葉に惹かれて受講。終わってみると、昼食後というセミナー受講には魔の時間帯にもかかわらず、聞き入ってしまいました。
内容は、すごくざっくり言うと、授業でグループワークをする際、子どもの発想が授業方針とずれてしまった場合、それをITを活用して早めに検知し軌道修正していく、という取り組みの紹介でした。
具体的なICTの仕組みとしては、だいたい以下のような感じ。
・生徒の一人一台端末の画面を一覧表示できる画面モニタリングシステム
・天井にPIZカメラ(遠隔操作でカメラの首振りを制御できるカメラ)を設置し、生徒の机の上やホワイトボードを撮影し、教室前のディスプレイに写す
セミナー中も、この仕組みで記録された実際の子供たちの議論の様子が再現され、実際の授業を見せてもらっているような感覚でした。
まずセミナーの進め方として面白かったのが、聞く一方の講義スタイルではなく、いきなりセミナー受講者に対して「この後、子どもたちがどういう反応をするか隣の人と会話してみてください」と突如ワーク形式になったこと。(えー隣の人、全然知らない人だよーー)と焦りつつ、慌てて真剣になりました。
そうやって思いがけず、隣の人と会話した訳ですが、私が会話に困って「でも生徒さん達も、自分たちの会話、こんなに沢山の人にセミナーで聞かれるとは思ってないですよね〜」というと、その方は教員だったらしく、「私もこういう形式で授業したことがあるんですが、子どもがカメラを意識して萎縮して大変でした。。」とのこと。
これはこれでなんだか貴重な意見でした。
2.教育委員会が変わる・学校が変わる・教師が変わる
~GIGAスクールを捉え直す~
こちらは一転、地道で、いい意味で泥くさい、教育へのICT活用の道のりでした。
リーディングDXスクールの対象である先進的な各地域の指導主事の皆さん、そしてDXアドバイザーの信州大学の佐藤先生が併走する形で、教え方改革・校務の効率化を実践していく事例の紹介です。
ポイントはクラウドとチャットの活用、言ってしまえばこれに尽きるのですが、教育現場は多忙でICTの勉強に時間を割ける環境ではないし、きっと抵抗勢力もある中で、皆さんが地道に取り組まれている様子は、何かジーンと来るものがありました。
本当は、私たちのようなITベンダーにも、出来ることがあるのになあ、とも思うのですが、なんというか不甲斐ない・・。
NEW EDUCATION EXPOは内田洋行さんが推進されていますが、教育をきっちりカバーされて、その姿勢が羨ましいなあ、、と思いつつ、いろいろ複雑な気持ちを抱えて帰路に着いたのでした。
【補足】話者の一人、平井氏が、現在文部科学省のGIGA StuDX推進チームに所属されており、そちらでの取り組みを紹介されていました。なかなかICT活用が進まない教育委員会、学校への支援もされているようですので、そういう悩みを抱えている担当者さんはぜひ活用してみては?
教育・IT関係の情報、時々一人旅の記録や日々の出来事など発信。最近は生成AIにハマっているのでそっち系多め。地方在住。読書好き。犬と猫を飼っています。