大学数学を振り返って やっぱり微分積分と線形代数は大事
大学・大学院の6年間で数学を学び、研究らしいこともしてきた。
好きな分野はと聞かれたら複素解析と関数解析と答えるでしょう。特に複素解析は「美しい」と強く憧れた分野である。
では大学数学では何が大事ですかって聞かれたら、迷わず微分積分と線形代数って答えるだろう。
数学は積み上げ学問だから基礎がなっていないとどうしようもない。
私は解析が好きだが、実は積分が苦手。教養でしっかり微分積分やっておけばと後悔。苦手な幾何にももう少しチャレンジできただろうなぁ。微分積分の苦手をなくすだけでチャレンジできる分野が増えて、それが研究の幅広さにつながったはずである。
そして何より線形代数。私が専攻した解析系では使わないだろうと勝手に思っていたが、大学3年のゼミの本(この後ずっと使い続けるんだけど)が
Banach algebra
の本。algebraです。訳するとバナッハ代数です。解析の本でも基礎的な部分ではありますが代数も使うんですね。そしてこの本に書かれているのは作用素論。かなり端的に言えば、ヒルベルト空間上の有界線形作用素の話で、これは線形代数の行列の一般化。線形代数分かってないと作用素論の理解に苦しんでしまう。なんということでしょう。
大学の数学は微分積分と線形代数から基礎をしっかり固めましょう。理論も計算練習も両方大事。
難しい教科書から演習中心の参考書まで色々本が出ているので、積読しておいて必要に応じて学ぶのが良いと思います。
その後に集合論、イプシロンデルタとか距離とか位相とか楽しいところに入っていくのがいいのではないでしょうか。
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