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教頭日記 ~北国の残暑編~

暑い。
8月下旬になると日差しだけ少しずつ陰りを見せるものだが、空気が一向に変わらない。
ただひたすらに暑い。

学校現場で何より優先すべきことは生徒の安全。
コロナ対策で空気の循環のために数年前にやってきた工場扇は劣悪な労働環境に置かれている。
冷房なんてない、冬用のボイラーが鎮座している教室は、工場扇が不眠不休で働いたとしても夏仕様ではないことは明らかである。

整うはずのないサウナみたいな所で授業ができるのか。
この暑さでは授業は無理だ。

管理職のする仕事は判断。
私立高校は学校で判断できるのがいいところ。
朝礼の前の段階でどんどん話を進め「今日の授業を午前で打ち切ること」を校長たちと打ち合わせ決定。
部活動も夕方、多少ではあるが涼しくなってから、大会が近い場合に制限。

朝礼で教職員に伝達したが、反対意見は出なかった。
もちろん批判はあるだろうけど。
先生方はこんなにも暑い一日を割と笑顔で乗り切ってくれた。
共に働く仲間には感謝しかない。
こんな大変な一日に「教頭になって初めて仕事したなぁ」って実感がわいた。
おいしいビールが飲めそうだけど、節制中なので我慢我慢。

大変な日があっても、最後に笑顔で過ごせる教員集団が作れたらいいけど、もちろん道半ば。
いや、常に道半ば。
これぐらいに考えているのがちょうどよい。

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