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波爾布神社
波爾布(はにふ)神社は近江の高島に坐す古社です。波爾山姫命と弥都波乃売命をお祀りしています。社伝によりますとはじめは弥都波乃売命のみをお祀りしていましたが、天平13年(741年)に波爾山姫命を阿波国から勧請奉ったとのことです。
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宮の名前の「はにふ」とは「はに」のことでしょうから、ご祭神の波爾山姫命も併せてここは土器になる土を産したものでしょうか。しかしもともとは弥都波乃売命のみをお祀りしたとありますから、もとは水のお宮で、社名も「はにふ」ではなかったのかもしれません。
山のふところに坐し、道は細いですがお宮の前に2-3台は停められる駐車場があります。涼しくて木々の匂いが爽やかです。
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境内は開けていて、日当たりもよく、森に囲まれているので涼しくて空気もきれいです。水の神様をお祀りするだけあって、境内には湧き水もあります。
阿波国から勧請された波爾山姫命ですが、徳島県小松市の建島女祖命神社がそのもとの社と社殿では伝えているようです。わざわざ阿波から勧請するとはいったい古代になにがあったのでしょう。土器といえば阿波だったのでしょうか。不勉強ですが興味深く思います。
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かつて平成30年に境内のご神木が台風のために倒れ、本殿を破壊したとのことです。本殿解体修理は令和4年に竣工し、いまは美しい姿が戻っています。
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ご本殿の復旧も地元の方々の深い崇敬あってのことでしょう。近江の各地に参りますと、地元の方々がお宮を大切になさっているのを感じます。まことに御成敗式目にもあるように「神は人の敬によりて威を増し、人は神の徳によりて運を添う」のだと思います。波爾布神社の境内もたいへん居心地よく、こうした空間と時間を大切にできたらと思います。
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