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白山中居神社

 白山中居神社は霊峰白山のふもとにいますお宮です。白山の神を祀り、岐阜からの白山への参拝道、美濃禅定道のなかほどにあります。
 

 白山にはいままで3回登拝いたしました。いずれもすばらしいお参りでした。
 白山中居神社のあたりには縄文の遺跡もあり、古くから白山は信仰をうけていたものと思われます。白山は奈良時代の僧、泰澄が開いたと伝わります。しかしそのはるか以前から大切な山だったのでしょう。加賀側のふもと、牛首村(現白山市白峰)には古い朝鮮語に似た語彙があったという話もあり、白山信仰は朝鮮半島の白頭山の信仰が由来でないかとする説もあるようです。
 詳細はわかりませんが、白山が美しいお山であることは動かない事実です。
 

白山中居神社 宮川に懸かる布橋 向こう岸に拝殿が見える

 

境内の磐座
ご本殿 雪深い地域ゆえか保護のために覆屋がある
参道の杉木立 あたかも鳥居のように参道両脇に立つ
鳥居
境内を流れる宮川 清洌きわまりない

 さまざまな歴史が白山にはまつわります。
 白山信仰が隆盛を極めていたころは白山に関わるお寺や神社も武装しており、ずいぶんと争いも多かったようです。
 京都市内、御池通から麩屋町通をすこし上がったところにある白山神社は、白山比咩神社から僧兵たちが都に強訴してきたことが由緒です。朝廷に強訴が聞き入れられず、かついできた神輿を洛中に捨てて僧兵たちは加賀に帰ってしまいました。打ち捨てられた神輿を不憫に思い、祀られたのがお宮の始まりです。
 まことに白山の歴史は長く深いものと思います。
 さりながら、人間の歴史が移り変わっても、お山の霊威と美しさは万古の昔から変わりがないのです。

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