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1つ成約することの難しさ

先日オファーが出た候補者さんだが、今日オファー面談があった。
他社からもオファーが出ていて、志望度はそちらが高め。

ざっくり状況はこんな感じ。

【候補者さん】
・小さいお子さんがいる女性
・昨今の外資系レイオフの対象となり転職活動中

【オファーA(Mr.カンガルー)】
・企業:アジア系の外資系IT企業
・ポジション:過去のキャリアをそのまま生かせる職務
・年収:900万円
・働き方:フルリモート 月1回社内交流でオフィス出社(任意)
・〇:フルリモートで働ける/上司含め子育てに理解があるので柔軟に働ける
・✕:プロジェクト次第で業務内容などが読めない

【オファーB(他エージェント)】
・企業:アメリカの外資系事業会社
・ポジション:過去のキャリアを生かしてキャリアチェンジ
・年収:950万円
・働き方:週1くらい出社(とはいえ柔軟に対応可能)
・〇:ほぼリモートで働ける/事業会社の企画系のポジションなので柔軟に働ける
・✕:出社の場合、家から2時間くらいかかる

出来ることは全てやろうということで↓

オファー面談前に、面談担当の部門長に電話で相談。
ネガティブポイントである「プロジェクト次第でどうなるか分からない」はIT企業の性(さが)なので如何ともしがたいが、実績ベースで語ることはできる。部門長もクロージングに協力的な姿勢だが「もちろんプロジェクトベースになりますが~」が毎回冒頭につくので、そこの表現を変えてもらうようにお願いする。

実際に彼女が所属するチームは過去の実績も現在もフルリモートでプロジェクトが途絶えることはなく働く環境としては十分に整っている。
加えて他社オファーの話では、出社の可能性もあるしそうなると子供に何かあったときにすぐに駆け付けられない。

オファー面談後、候補者さんと話す。
小さい子どもがいる中で遠方まで出社するリスクや、今の年齢からキャリアチェンジをするリスク(今後また大規模なレイオフが行われた際の転職市場での価値)なども伝えて、納得はしてもらっているがどうやら違う。

アジア系企業とアメリカの会社。お客さんありきの仕事と企画系の仕事。きらきら心躍るのは後者だ。

Mr.カンガルーはMr.カンガルーであって、候補者さんではない。
彼女の価値観に寄り添うのではなく自分の価値観で話してしまってはよくない。

明日の夕方には結論を出すと話してくれたが、これは敗戦濃厚、いや決定だ。
ここですべきことはどうやってこの候補者さんにこのオファーを取ってもらうか、ではなくこの価値観にフィットする候補者さんを急いで探して紹介すること。
クライアントの採用熱は高まっているし、クライアントは彼女を採用したいのではなく適任な人材を採用したいだけ。

結果がなかなか出ないことにやきもきしてしまい、結果としてそれが候補者さんに寄り添えず自分の価値観を押し付けそうになってしまった。

急げカンガルー。
考えながら動き続ければ必ず結果は出る。


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