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今更メガヒット作品

プラダを着た悪魔は何故だか観る機会がなかった

アン・ハサウェイ
彼女の飛び抜けた美しさとその実力に魅了される
その上パイオツカーデーとくりゃ
誰も彼女には敵わない
メリル・ストリープ
大女優の風格を体現したまさしく名優
もはや男女の垣根をブッ飛ばす人間力の塊
彼女もまたパイオツカーデーではあるが…

さて、この悪魔が来たりてプラダ着る?
いや、ちがうか
内容の説明は必要あるまい?
コメディとあるけど…どうだろう…

かつてのワーキングウーマンなんかに通ずる
所謂サクセスストーリーだ…と思えばまた違って
いや、でもまぁ人間としての成長を獲得する訳だし…
とはいえその成長に関わる人たちとの認め合いや
わだかまりの排除とか…
人は何を糧にして前に進むのか
その上澄みを軽く表現してはいるものの
重苦しく野暮ったい空気はゼロ
爽やかさと刹那さを匂わせて幕となるんだけど
ファッション雑誌業界トップの老舗
その最高責任者に仕える秘書とかマネージャー
そっちが話の主体なもんだから
雑誌編集等のお仕事映画ではないのが
まず観やすいところだ

見どころはアンの魅惑の七変化は無論だが
やはりメリルストリープの演技
怒鳴る、がなる、は一切無し
それでも凄まじい高圧的なキレキレの表現
人間界に悪魔がいるなら
きっとこんな感じなのではないかと思う
しかし、最後は鬼の目に涙的なカタルシスによって
物語は爽やかなエンディングを得る

時代を牽引する仕事に就く人々の情熱や冷酷さ
はたまた人間的であろうとする真逆の側面
その葛藤と決断を繰り返して
辿り着く場所はどんな世界なのか
公私混同を余儀なくされる世界においては
プライベートもクソもあったもんじゃない
しかしその残酷なまでの現実で闘う人々こそが
最先端を発信する事が可能となる

そんな厳しい中でも
わずかな人間らしさを大切にしていたりする

そんな大都会の裏側を見たような気分になる作品だ



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