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#2 これからの社会に本当に必要な「いい会社」とは

ー INTRODUCTION ー

【Finding the GOOD presented by 鎌倉投信】
2024年4月のマンスリーゲストは鎌倉投信株式会社 代表取締役社長
鎌田恭幸さん
4週にかけて、インタビューの様子を公開します

▼聴く「Finding the GOOD」番組公式Podcast
インタビュー#2を聴くにはこちらをチェック!
https://open.spotify.com/episode/68d4GOt2rsDycpIAxaD43G?si=7T3MWVGVQX2xbLMzBtTyaQ

▼観る「Finding the GOOD」番組公式Instagram
観て楽しみたい方はこちらをチェック!
⁠https://www.instagram.com/ftg_gallery/⁠

ー PROLOGUE ー

今回は鎌倉市雪ノ下に拠点を構える鎌倉投信株式会社 本社に伺いました。
本社社屋は築100年の日本家屋。
鎌倉投信はなぜ生まれたのか?鎌倉を拠点にした理由は?
気になることばかりです。

▼インタビュー#1 記事はこちら

鎌倉投信株式会社 代表取締役社長 鎌田恭幸さんに逢いにいってきました。
これからの社会に本当に必要な「いい会社」とは…?

2024年4月マンスリーゲスト 鎌倉投信株式会社 代表取締役 鎌田恭幸さん

ー INTERVIEW ー

ここからは鎌倉投信の「挑戦」について伺います。実際に今、どんな取り組みをしているのでしょうか。

はい。会社をつくったのは2008年11月です。そのあと、投資信託を立ち上げました。名前を『結い 2101(ゆい にいいちぜろいち)』といいます。『結い』は「みんなで力を合わせよう」、『2101』は「2101年」という意味で、22世紀につながる価値を、たくさんの人と共につくっていこうという想いを込めた投資信託です。2010年3月に運用を開始しました。

今、およそ2万2千人のお客様から、トータルで500億円くらいをお預かりして運用しています。投資信託というのは、いろんな方からお金を預かって、ひとつのファンドにまとめて、株式、債券、為替、不動産などにお金を配分して、その収益をお客様に還元する仕組みです。

鎌倉投信はその枠組みの中で何をやっているかというと、お客様から預かったお金を、『日本の「いい会社」に厳選して投資をする』ということにこだわって運用しています。日本全国から「いい会社」を自分たちで見つけてきて、投資して、その会社の発展成長を投資家として応援していこうという取り組みをしています。この取り組みをスタートして15年目に入りました。

「いい会社」の基準とは一体なんでしょう?

いろいろありますが、一言でいうと、「本業を通じて社会を良くしようと頑張っている会社」ですね。特に日本は今、環境の問題だけでなく、教育、医療介護、高齢化、少子化と、さまざまな社会課題があって、これらを放置したまま、これからの世代が豊かに暮らせるということは有り得ないわけです。本業を通じて、日本もしくは世界の社会課題を解決することによって、そこから事業性を生み出していけるような会社をどんどん増やしていけば、経済そのものも、社会そのものも、豊かに発展できるようになる。なので、「本業を通じて社会に貢献する」ことが、大きな軸の一つとなります。それから、どういった視点でそのような会社を見ていくか、というと、”投資の着眼点”は、大きく三つあります。それは「人」「共生」「匠」です。

「人」の強みを活かしているか。今でいう、ダイバーシティ&インクルージョンですね。そして「共生」、つまり循環型社会をつくるものか。これは、ステークホルダー資本主義と近い概念です。最後に、「匠」。オンリーワンの技術やサービスを持っているか。この三つです。

運用のチームが日本全国をぐるぐるまわって、一社に投資をするのに1〜2年くらい時間をかけます。本当に世の中にとって必要な取り組みをしているかどうか、丁寧に丁寧に探し求めて、それこそ「Finding the GOOD」しています。

データや数字はいつでもどこでも手に入るかと思います。数字だけで判断するのではなく、自らの足で「Finding」していく、探していくということが大事なのでしょうか。

そうですね。いっていることと、実際が、ずれていることもあります。例えば、ハンディキャップをもった人の雇用についていえば、単に形式的に法定雇用率を達成しているだけなのか、その人の個性を本業のど真ん中で発揮させ、彼らが頑張ることによって事業が発展する仕組みをつくっているのかでは、雲泥の差があります。それには(実際に会社へ)行ってみないとわからないです。

今、何社ほどが投資先になっていますか。

『結い 2101』においては、大体70社です。主に上場している会社になりますが、業種や地域はなるべく分散して、投資しています。

受益者の皆さんとのコミュニケーションはどのように行なっているのでしょうか。

通常、投資信託の販売では、銀行や証券会社が個人投資家に販売するケースがほとんどです。そんななか、鎌倉投信は、「直販」をしています。野菜でいうと「産直」です。自分たちでつくった商品を自分たちだけで販売しています。投資家のお客様には、私たちから直接、運用報告をさせていただきますし、勉強会を開いたり、投資先の経営者の話を直接聞いてもらったり、投資先の工場を見学させてもらったりと、お客様と一緒にそういった場を作っています。

「直販」となると、もちろん、手間や時間がかかりますよね。あえて、その方法を選んだ理由は何だったのでしょうか。

一番は「お客様と顔の見える関係性をつくっていきたい」という想いからです。いい投資先を選んできているので、いい投資先がどういう活動をして、社会に対してどういう価値を生み出しているのかということを実際に見ていただいたり、実際にご購入いただいたりしています。そんな直接的な「顔の見える関係」を、鎌倉投信とだけではなく、投資先ともつくってほしいと思っています。信頼関係が深まることで、息の長い投資につながり、お金を増やすという観点でも、成功する可能性が高まります。

まるで、ひとつの大きなチームのようですね!

そうですね。「場」としての運用会社が私たちの理念です。投資を通じた「つながり」をつくることを目指しています。株価というのは日々、上がったり、下がったりしますが、会社の存在価値は日々変わるものではありません。そもそも、何のために存在している会社なのかをお客様が理解して投資すると、ぶれのない投資につながります。結果的に、それが長期投資につながって、お客様自身の資産形成にも貢献することになる。投資の裏側にある「信頼づくり」はものすごく大切です。

投資先の皆さんと本気で語り合うこともあるのでしょうか。

はい。あります。例えば、「受益者総会®」という『結い 2101』の決算報告会を毎年9月におこなっています。運用成果をお客様にお伝えしながら、毎年テーマを決めて、投資先の経営者や社員の皆さんにご登壇いただき講演してもらったり、パネルディスカッションをやったり、企業展示をおこなったりします。お客様の大事なお金が、どういう考えで、どういう企業に投資されていて、その会社が実際どんな活動をしているのか、どういう商品やサービスをつくっているのかということを、リアルに見てもらうことで(投資を通じた)「つながり」が生まれています。

そういった工夫を凝らして、100年先の未来をみんなで変えていこうという「場」をつくっているのですね。共に成長していくという点において、今、『創発の莟(つぼみ)』というものに取り組んでいらっしゃるとか…?

そうなんです。3年前に、スタートアップ支援事業『創発の莟』も始めました。これからの社会を本当に良くしていこうという、社会的なインパクトを生み出すような若い起業家がたくさんいます。そういう会社を応援していきたいと、立ち上げから3年経って、20社ほどに投資をしています。『結い 2101』『創発の莟』、この二つのファンドを通じて、社員数人の若いスタートアップから、100年を超えて続く上場企業まで、両輪で、日本を元気にしていこうという取り組みに挑戦しています。

いくつかの段階をつくることで、息の長い投資にチャレンジされているのですね。

はい。スタートアップの会社の中には、これからソーシャルインパクトを生みながらIPOを目指していく会社もあります。私たちはそれに伴走して、上場後も『結い 2101』につなぐことで、応援も続けることができる。そう考えています。

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〜これからの社会に本当に必要な「いい会社」に投資する〜
鎌倉投信が提供するラジオ番組[Finding the GOOD]
全国を飛び回りゲストとクロストーク。
ものごとの「よさ」とはどこにあるのか。
「いい」を探す旅に出よう。

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